社員に予防接種を強制してはいけない ~新型インフルエンザ対策~

2009.07.21

組織・人材

社員に予防接種を強制してはいけない ~新型インフルエンザ対策~

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

新型インフルエンザの国内感染「確認」者は4000名を超え、米国での試算方法で考えれば、国内感染者は数万名以上という可能性も否定できない中で、秋以降の新型インフルエンザ予防接種を考えます。

まず、新型インフルエンザの国内感染について考える時、当社のセミナーでもお話しするのですが、「感染者」と「感染確認者」の違いを明確にして頂いた方がよろしいかと思います。

1.感染者
病気に感染している人。

2.感染確認者
病気の感染に関する検査を受け、陽性と診断された人。

なぜこのようなことを書くのかというと、報道では「感染者」と表記されているのですが、実際には解熱剤だけで耐えている方もいるでしょうし、病院でも「発熱=新型インフルエンザ検査」とはならない状況になってきていますので、実際の感染者と確認できている感染者数とは段々開きがでてきます

この数値の開きが大きければ大きいほど、断続的に国内感染者を増やしていくことになります。普通に、電車で隣に座っていても、お互いが気づかないという状況ということです。

さて、ちょうど飲食チェーン店のオーナーさんとお話ししていた時に、店長(社員)だけでも新型インフルエンザの予防接種を受けさせたいという話しがありまして。

業務命令で病院に行かせられるのか?という質問がありましたので、法令に従って「できない」とお答えしました。

予防接種法では、65歳以上にしか予防接種を義務付けていないんですね。ということは、会社が業務遂行のために社員に予防接種を義務付けるというのは法令違反になります。現状では、本人同意が全てとなっています。

ではどうするのか。やり方はいろいろありますが、産業医との相談が最も良い方法だと思います。産業医から新型インフルエンザの現状と健康管理に対する有効性を説明し、会社から今後の事業継続上必要な取り組みとして納得してもらうという進め方が良いのではないでしょうか。

当社でのやり方は、事業継続上必要と判断したものについては、産業医からの説明よりも着実な手段を取りますが、さすがに、予防接種の副作用までの責任は負えませんので、直接的な対策と間接的な対策をパラレルで展開するようにご指導させて頂くようにしています。

http://bcp.jpn.org/
※新型インフルエンザ対策フォーラムを無料開設

7月20日現在での特に気になることとしては…。

1.学生の集団感染が広がり易いため、アルバイトを採用している事業主は、社内の集団感染に対するリスクマネジメントが必要。

2.日本の新型インフルエンザワクチンは、鶏卵を使っているようなので、卵アレルギーの方は業務に必要でも無理はしない方が良い。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

フォロー フォローして荒川 大の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。