新型インフルエンザは「フェーズ6」へ

2009.06.12

ライフ・ソーシャル

新型インフルエンザは「フェーズ6」へ

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

2009年6月12日にWHOより新型インフルエンザにおける「フェーズ6」が宣言されました。インフルエンザによるパンデミック発生は、1968年の香港風邪以来で41年ぶりだそうです。

昨年末から紹介してきた「新型インフルエンザ対策」ですが、とうとうWHOにより「フェーズ6」(パンデミック:世界的蔓延状態)が宣言されることになりました。

新型インフルエンザ対策の実務を支援する中で日々感じていることですが、危機意識の醸成は本人のリスク感覚(センス)に拠るところが大きく、経営者の危機意識の差が、そのまま企業の事業継続性の差になるのではないかという点だけを危惧しています。

尚、厚生労働省の基準では、日本国内での「蔓延」が確認されていないとされていますので「フェーズ6A」ということになりますが、「フェーズ6B(国内での蔓延)」も時間の問題かもしれません。

※厚生労働省の説明
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/03-01-6a.pdf

実際には国内での蔓延が確認された段階で様々な行動面での影響が出てくることになりますが、現在気になることは、国内ニュースのテンションが上がれば過剰反応が起き、国内ニュースのテンションが上がらなければ新型インフルエンザの蔓延が先に発生して予防が遅れることになるかもしれず、各種報道と個々人の行動・対策のバランスが取れない状態が数ヶ月続くのではないかということです。

また、都内での集団感染が発見されにくい背景としては、診療所や個人開業医院レベルでは、検査キットが不足しており、発熱で通院しても新型インフルエンザの感染検査は実施されていないようです。これがそもそもの原因であり、いきなりの感染拡大を生む土壌となるかもしれません。

新型インフルエンザによる風評対策は別のコラムで書いていますが、最近開催している一般企業向けセミナーでお伝えしているのは、弱毒性であろうと強毒性であろうと「念のための対策」が会社の事業運営を救うということです。

風評を回避するためには、対策状況の開示以外に手段がありません。
そして、その対策状況を開示するためには、正しい対策プロセスが必要になりますが、現在のところ正しい対策を業種業界別に提供している企業はほとんどありません。専ら社内だけで対応といった感じです。

これまでの報道の経緯で考えれば、神戸での集団感染ではニュースでも大きく取り上げられ経済へ直接的なダメージがありましたが、現在の福岡での集団感染では比較的冷静な対応が行われています。そして福岡に行かないと明言している学校や企業はそう多くはありません。

次のページ社員一人一人が自律的に行動できる環境作り

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

フォロー フォローして荒川 大の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。