新型インフルエンザの風評対策 vol.3

2009.05.28

経営・マネジメント

新型インフルエンザの風評対策 vol.3

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

風評対策の重要なところは「喉元過ぎれば熱さ忘れる」後に発覚した事実などに過剰反応するニュースとWEBへの対応です。リスク管理の中でも、この状況が最も難しいタイミングと言えます。

アナリストの方々が、新型インフルエンザの発生による経済的ダメージを数値化するようになってきました。東京での発生では、たとえ弱毒性であってもそれなりに影響が出るということのようですが、沈静化していると感じ始めている今だからこそ、夏以降の第2波への準備を始める時期ではないかと思います。

私自身、企業内で管理部門に勤務していた頃を考えても、よほどの必要性を感じない限りは先延ばしておくことが大切だったりもしますし、社内で一人で騒いでも仕事として進められることは少なかったように思います。ただし、トップダウンでいきなり対応すべきと舵が切られた時には、想像以上に何もできていなくてバタバタするのが当たり前といった感じでした。

さて、関西では一定の集団感染が確認された新型インフルエンザですが、じっと身を潜めているのか、人間の免疫に負けて消えてしまったのか関東ではなかなか発見されていません。

医療関係者やウィルス研究者は、過去の新型インフルエンザのほとんどが複数回到来しているため、夏以降または秋以降の第2波、第3波を重視しているようですが、そういった危機意識の醸成に必要なコミュニケーションは、過去の事実の報道を中心とするニュース番組では扱いにくいためかWEBでの発信が中心になっているようです。

この状態は、リスクコミュニケーションの観点からすればかなり恐い状況だと言えます。

例えば、3月の失業者数は330万人と報告されていますが、あまりニュースに取り上げられていませんので、関心を持たれている方は少ないのではないでしょうか。330万人が求職中なわけです。
肺結核があって、高速道路が1,000円になり、新型インフルエンザが発生して、核実験と大きなニュースがあるたびにほんの少し前の出来事が記憶から消えていきます。

■ 事実なんてどうでもいい?

多くの情報が流れていれば、事実を確認しなくても大丈夫と考えるのが、多くの方々が考える、一般的な情報の捉え方かもしれません。
ココアやバナナが店頭から消えて、数週間で大量の在庫になるのはこの流れにあるのではないかと思っています。

逆に、僅かな情報でも事実を正しく伝えれば大丈夫、又は情報の裏づけが信頼できるところのものだけを信じようと考えるのは、心優しい個人だけかもしれません。

未だに中国産の輸入野菜を避ける方が多いのですが、飲食店で提供される食材はあまり気にかけません。日本の野菜の消費量と自給率を考えれば必ずどこかで中国産の輸入野菜を食べているはずなのですが…。

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荒川 大

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企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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