「第2段階」に惑わされないように ~新型インフルエンザ~

2009.05.16

経営・マネジメント

「第2段階」に惑わされないように ~新型インフルエンザ~

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

昨年12月から始めた新型インフルエンザ対策コラムも「第2段階(国内発生早期)」への引き上げが検討されることになりましたので、一先ず終了です。

本日の新型インフルエンザの国内2次感染(3次感染?)の確定により、日本政府の新型インフルエンザ対策本部は、行動計画を「第1段階(海外発生期)」から「第2段階(国内発生早期)」へ引き上げるようです。空港検疫を中心とした水際作戦から、感染拡大の防止という国内での様々な対策に移行することになります。

さて、現在の日本政府の行動計画は「鳥に起因する強毒性の新型インフルエンザ」を想定して策定されたものですが、今後、感染力や致死率に合わせて内容の改訂及び弾力的な運用がなされると発表されています。※参照 http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e90401cj.pdf

今回の神戸市の休校やイベントの中止の判断の前提にあるものは「不要不急な集会の自粛」です。この運用が弾力的に実施されることになりますので、一律でサービス提供を停止するのではなく自社の対策状況を踏まえて、自社で判断し、正しく公表・行動するプロセスを準備することが求められるでしょう。

これから新型インフルエンザ対策を始める企業の方々には、豚に起因する新型インフルエンザの拡大の間は「集団感染対策」「労働安全衛生管理の強化」を中心として対策し、加えて第2波に向けてBCP(事業継続性計画)の策定を検討して頂ければ、社内の少ない人員でも比較的スムーズに対策が進められると考えています。またBCPまで踏み込むとするならば「集団感染により1週間程度欠勤率が25%になる」ことを想定して事業運営を見直して頂くのも一つの方法です。(対策チェックリストはこちら)

今後は対策本部の設置から備品の購入までを早めに行い、社員と社員の家族及び取引先へ安心感を与える取り組みが重要となります。今回の国内感染の確認によって懸念すべきはその「感染力」であり、その事例としては以下のようなニュースも流れています。
NYの3公立学校休校 新型インフルに似た症状「異常な高水準」(NIKKEI.NETより)

神戸市のように学校が休校となった場合でも、その家族は通常通りの経済活動に参加していますので、企業側としては学校等での集団感染があった場合でも、自社社員の家族が対象者になっているのかどうかを確認する作業を取り入れる必要があるかもしれません。

新型インフルエンザ対策は始まったばかりですし、感染症の一つと考えれば終わりのない対策でもあります。最小限の対策から始めて、長期的な視点で計画と運用を進めてください。

■新型インフルエンザ対策の実務者向け対策ノウハウ
本コラム(計20本)で様々な対策を公開していますが、その基本的な考え方も下記リンク先で提供しています。
http://www.enna.co.jp/BCM/pandemic.html

最後に、2年間暮らした神戸市で感染された方々には、1日も早い回復をお祈りいたします。 [完]

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荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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