「怪文書」どこまで信じる?

2009.03.15

経営・マネジメント

「怪文書」どこまで信じる?

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

たまたまだとは思うのですが、1社と3名から怪文書の影響の話しを伺うことが重なりまして、最近、増えているのだろうかと気になっています。 Blogや掲示板サイトの登場で、一時期下火になっていた「怪文書」の対処法を考えます。

知人が勤務するIT企業で、取引先に怪文書が届いたという話しが出たとのことで、対処法について少しお話しをしてきました。

文書の内容は「人員と保有資格の水増し」。退職者のものも含めて提示しているため実際はそれほどの技術力はない。といった内容のものでした。

このケースでは、知人の会社と取引先との信頼関係が勝っていたので、不問に付されて終わったのですが、実際には、いろいろなところで発生しているのではないかと思いますし、そもそも発生件数を特定しにくい事象でもあるため、個別に慎重な対応が求められます。

また、カウンセリングを行った方からは、あまりにも詳しい内容の怪文書が会社幹部に送られたとのことで、解雇されそうになったとか、左遷されるから転職を考えなければならないといったものがあり、そのうち1件は、あまりの内容の詳しさから犯人が特定できたといったものでした。

企業は規模を問わずリストラを進めていますが、その影響が出るとすれば、やはり内部告発や怪文書の増加は避けられないでしょう。

また、内部告発であれば事実に基づいているか否かという点に終始するため、ある程度の事実確認で判断が可能ですが、「怪文書」となるとプライベートなものも含まれるので、企業としては対応に悩むことが多いのです。

【怪文書への対処】
1. 文書内容の確認
 ・文書内容に関して当事者への確認
 ・文書内容に関して当事者の上司への確認
 ・文書内容に関して取引先との相談と確認

2. 事実確認に基づく対処
 ・警察への被害届の提出(内容により推奨しない場合があります)
 ・社内調査(基本的には管理職クラスまで)
 ・当事者への確認に基づく人事判断

3. 実行者の特定と確保
 ・社内で不満を吐露している社員の特定
 ・退職した社員の中で当事者と関係の悪い社員の特定
 ・怪文書送付の前後で、行動や態度の変化が著しい社員の特定

4. 怪文書の当事者への対応
 ・弁護士や警察との相談 
 ・被害者側の人事考課及び発令
 ・加害者側の人事考課及び発令
 
最後に、怪文書が出たことによる社内での犯人探しはあまりオススメしていません。噂話しに尾ひれがつき、社内に実行者がいると断定しているような対応をすれば、社員のモチベーションが下がります。

今後増えるかもしれない(増えないかもしれない)「怪文書」には、一歩引いて冷静かつ慎重な対応が求められます。

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荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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