カウンセリングの意義と意味

2009.03.05

ライフ・ソーシャル

カウンセリングの意義と意味

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

某大手IT企業の幹部だった方々と食事をしていた時の話題。 「カウンセリング事業は儲からないでしょう。やめたら?」という意味と「働き続けるためのカウンセリング」の意義を考えてみる。

お世話になっている某大手IT企業の幹部の方々がいまして、食事をご一緒させて頂いています。お会いした時は経済状況や市況、雇用状況やIT企業各社の採用状況など様々な情報交換をさせて頂くのですが、私が経営している会社の話しになった時に、人的リスクマネジメントはこれからも重要だけれども、カウンセリング事業は止めて事業を集中した方が良いのではないかという話しになりまして…。
共通認識として、カウンセリングを「セラピー」と「心理カウンセリング」に分けた場合、「セラピー」は比較的裕福な方向けの場合が多く、「心理カウンセリング」は精神的に問題があると感じている方向けの場合が多いのです。
ということは、セラピーを受けていた方々はこの不況により出費を抑え、心理カウンセリングは受けたいクライアントが費用を負担できないからビジネスにならないだろうということになります。経営者としての判断はそのようになるということでした。

そもそも心理カウンセリングを始めた時に感じていたことは、何故、クライアントとなっている方々が「通院やカウンセリングを途中で止めてしまうのか?」ということでした。
私自身はカウンセラーに相談をするということが無かったので、私のクライアントの方々から話を聞くのですが、回答は皆さん一緒で「とにかく休めと言われるけれども、恐くて休めない」ということ。
特に、正規雇用社員へのリストラが実行段階に入ってくると、私のクライアントさんにも数名いるのですが、休業を切り上げて復帰したいと考える方が増えてきます。特にIT業界のリストラは、うつ病の病歴がある方から順に対応しているところがあるくらいですから、その状況を観ていると不安になっていきます。そもそも休業期間は勤務時の給与の60%しか支払われませんから、長く休業しているわけにもいかないということになります。

うつの再発率は50%(※)と言われており、再発した後の再発率はさらに高まると言われているので、特に過去に発症の経験がある方は、仕事人生を安定させるためのカウンセラーを持っておく必要があると考えているわけです。2月22日のNHKスペシャルで放映されたイギリスのうつ病対策はまさにその取り組みそのものだと思いました。

働けなくなってから、働くためのカウンセリングは既存のカウンセリングで様々なところで提供されていますので、やはりこれまで日本では充実していなかった「働き続けるためのカウンセリング」は今後より必要になるのではないかと考えてみたりもするのです。

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

フォロー フォローして荒川 大の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。