「氷河期なのか?」が生む2010年入社の新卒採用の問題点

2009.02.19

組織・人材

「氷河期なのか?」が生む2010年入社の新卒採用の問題点

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

就職氷河期の本当の恐さとは、日本全体の採用人数の少なさではなく、企業と学生が互いに「二極化」していくこと。そのような変化を踏まえて、採るべき学生を採用するために。

2月に入ってエントリーシート提出を求める企業が増えてきました。

さて「2010年入社の就職活動は氷河期」なのでしょうか。
中途採用をストップする企業は多数ありますが、新卒採用を「止めたい」という企業はあまり多くはないように感じています。
ただ「2009年は何があるか分からない」上、発表した採用数よりも少なく採用した場合のイメージ悪化の問題もあって、ギリギリまで採用数を公開しないで「採用人数未定」のままに採用活動を続けたいと考えている企業が多いのも事実のようです。

この状況が続くと、いくつかの課題が出てきます。

1.内々定が、企業の雇用余力の確認に応じて段階的に出ることにより企業・学生双方がいつまで活動を続ければ良いのか決定できない
内々定を出したとしても、学生側は安心できずに就職活動を継続することになる可能性があり、内々定辞退率が上昇して企業側の採用活動も長期化する。

2.企業側は、内々定を出す学生を絞り込むため、人間性や相性のような要素に偏った採用になり易く、結果的に「内定を沢山もらう(潰しが利く)学生」と「どこからも内定がもらえない学生」の二極化が進む
景気が良い時は「個性的な学生」が好まれ、学生からは「ベンチャー企業」が好まれるのですが、2010年入社はそのどちらもが望まれないかもしれません。

3.内定取り消しの問題もあり学生は複数の内々定を10月の「内定式」直前まで確保する心理が働きます。企業は内々定を辞退者を見込んで出しても「採用力」の強くない企業は計画にある内定数を確保できないこともあります
しかし、辞退率を想定した内々定数は例年に沿って決定しますので、下手に増やすこともできず、ギリギリの判断が続くことになる。

新卒採用状況が2000年~2004年ほどの悪さにはならないと思いますが、学生側の心理が既に「やや氷河期モード」になっていますので、昨年よりも一層の「自社採用力」に気をつけて頂ければと思います。

ちなみに「採用力」とは「企業ブランド」も大切ですが、「面接官が一緒に働きたいと思える人なのか」にかかっています。

学生の方々に安心感を与えられる説明会と面接を実施頂ければと思います。

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荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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