[予想]2010年新卒の就職活動は長期化する

2009.01.18

組織・人材

[予想]2010年新卒の就職活動は長期化する

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

経済情勢、企業の動き、人事採用経験を踏まえて、2010年新卒採用状況を考えてみたいと思います。 そして新卒学生に向けてのメッセージを添えて。

人事実務の支援とメンタルヘルスカウンセリングを提供している関係で、新卒学生向けに無料でメンタルヘルスのカウンセリングを提供するためのSNSを開設しています。そのSNSを開設するきっかけは都内私立大学の大学院生とのやりとりで、2010年新卒の就職活動がどのような状況になるのかという問いから始まりました。

ここからはあくまでも個人的な考えなのですが、いくつかのポイントがあります。

■ 新卒採用予定人数を充足するも、内定時期は分散する
採用予定人数を決めるのは、もちろん企業です。経営状況や事業計画があって、その計画に対応する形で採用計画が出来上がります。加えて、応募者の状況や他の応募者との比較によって、どの時期にどれくらいの内定数を出すのかを決めていきます。

2009年中は、現在の雇用をどのように維持するのかという課題が平行して進みます。ということは、採用予定人数に向けて採用活動は進みますが「内定取り消し」が社会問題になっている状況において、人事は、経営状況にマッチしない採用活動を控え、一度に大量の内定を出すことを控えます。1年後を想定して新卒採用を行うわけですから、一度に内定を出せないという状況になります。これが長期化の要因になると考えます。

■ 日経IR優良企業が軒並み業績下方修正である影響
http://job.nikkei.co.jp/2010/contents/business/enterprise/casma/
製造業の構造で考えれば、発注元であったり親会社である大手企業の動きに連動する形で、攻めのスタンスが薄れていきます。そしてそれらの動きによって、株価が変動し、金融機関が影響を受け、新規の貸し出しに影響して産業界全体へ波及する。
先進国でほぼ唯一、内需拡大策が未だに1つも実行されていない日本において、2009年は攻めるべきか守るべきか判断が難しい状況が続くことになります。業種・業界によって明確に差が分かれるときになるでしょう。

■ リストラを前提とした新卒採用は織り込み済み
不景気によって新卒採用を止めて、数年後に第二新卒中途採用を行うことの良し悪しは、企業によって経験済みです。長期的な観点からすると、日本の雇用システムに対して新卒採用を止めることは大きなリスクを背負うことを多くの経営者も人事担当者も理解しています。
企業のリストラは、安定的事業継続への布石ですから、リストラが実行されている企業であっても、新卒採用は継続したいと思うものです。よほどの背に腹は変えられない状況でなければのお話しです。
リストラを実行しているから受けないという考えは持たない方が良いと思います。

次のページ■ 新卒学生へのメッセージ

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荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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