「学校裏サイト」の記事に見る言葉の定義の問題

2008.10.16

仕事術

「学校裏サイト」の記事に見る言葉の定義の問題

寺西 隆行
(株)Z会

「太陽が照り、山があって、中腹から川が流れていて、川の向こうにお花畑があって、犬が遊んでいます。これを絵にしてください。」 太陽が左右どちらにあるか、犬がどんな顔をしているか…一人として同じ絵はかけません…。 新米教員に対し、「子どもを指導するときには、自分の話している“つもり”の意味がそのまま子どもに受け取られませんよ」と伝えるときの1つの研修例です。 定義するって難しいなあ、というお話。


◆本投稿記事は、毎日更新中のブログ
http://www.zkaiblog.com/histaff/
の話題を元に、本サイトの読者層に合わせた形で修正しております。

先月“「学校裏サイト」10万件のリンク集、教育関係者限定で公開”という記事がITmediaに載りました。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0809/09/news096.html
記事中には「裏サイト10万件以上」とあります。
※学校裏サイトリンク集↓
http://www.web-mind.jp/gus/

一方で、サイブリッジさんが運営している「学校裏サイトチェッカー」というサービスがあります。
http://schecker.jp/
僕も本サイトで記事にさせていただいたことがあります。
http://www.insightnow.jp/article/1451
「学校裏サイトチェッカー」の中では「今や3万8000件近くあると言われてている~」と書かれており、登録サイト数は今日現在で4,000件超。
かたや、「学校裏サイトリンク集」は10万件!

??これはサイブリッジさんの調査不足?
…いや、まがりなりにもサービスとして提供したわけですから、こんな差で表れることはないのでは…というのが、マーケティングに携わる僕の直感でした。
果たして…知人に信頼できる教師がいますので、「学校裏サイトリンク集」に閲覧申請をしてもらって(教育関係者限定ですので…僕は、うーん、一応私企業に勤めている人間ですから、微妙)、状況を伺いました。

…そして、「言葉の定義」をしっかりしなければ(あるいは、受け手が言葉の意味を先入観を持ってみてはいけないぞ)、という気持ちになりました。
いくつか指摘します。

◆サイトの数の数え方について

「学校裏サイトリンク集」の中では、たとえば「ミルクカフェ」のような総合掲示板に「イタとして立てられた一つの話題(テーマ)」も「1つのサイト」として数えられているようです。
つまり、掲示板において、学校の話題の数だけ「裏サイト」の数がある、という考え方。

しかし普通は、「サイト」というと、「サイト」が「コミュニティサイト」の場合
・ミルクカフェ
・mixi
・2ちゃんねる

ごとに「1つ」と数えるのであって
・ミルクカフェの「北海道青森高校」の話題のイタ
・ミルクカフェの「石川富山高校」の話題のイタ
・ミルクカフェの「大阪京都神戸高校」の話題のイタ

というように分けて数えるような数え方、しないのが「フツウ」ですよね。
一方で、同じブログドメイン(ライブドア、ココログ…)で作られた、高校名が別、の場合は、高校名が違えば「別」と数えていいでしょう。
コミュニティサイトの定義も難しい、というのであれば、同じドメイン内での「検索容易性」の問題にして、違う、違わないを判断すればよいかな、と。

次のページ◆「裏サイト」って何だ?

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会

文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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