ワニの涙:ウォークスvsチャヴス

2020.03.23

営業・マーケティング

ワニの涙:ウォークスvsチャヴス

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/登場人物たちのキャラクター付けから生活行動、あちこちの陳腐なクリシエ・エピソードの寄せ集め、そしてファッションまで、きっちりC層の生き写しで、その共感を得るようにターゲットオンされている。W層が騒がなければ、それなりにうまくC層に騙し売りおおせたのではないか。/

正直、むしろみごとだと思った。作者の素性や品性はもちろん、登場人物たちのキャラクター付けから生活行動、あちこちの陳腐なクリシエ・エピソードの寄せ集め、そして毎日がすっかすかなところまで、きっちりC層(チャヴス)の生き写しで、その共感を得るようにターゲットオンされている。ここまで安っぽいキッチュをよく集めて煮詰めたものだと思う。W層が騒がなければ、それなりにうまくC層に騙し売りおおせたのではないか。

だが、W層がC層に、それはゴミだ、と、真実を言ってもムダだ。それどころか、激烈に逆ギレする。彼らの人生は、そのゴミくらいしか、絶望を一時的にもごまかす方法が無いからだ。まともに価値のあるものを手に入れるチャンスからして、彼らには閉ざされている。宝くじを買うヤツに、当たらないよ、と言うのと同じ。マトリックスによって、生かさぬよう、殺さぬよう、死なぬよう、騒がぬよう、労働力の働き蜂として偽の夢だけ見せておくのが、当座の社会の安寧のために最善なのかもしれない。

とはいえ、大量生産大量消費社会の終わりとともに、C層は、さらに下に落ちていく。それも、日々、搾り取られるのに慣れきっていて、彼らには財産にはもちろん、健康にも、余裕がまったく無い。それゆえ、スラム化、ホームレス化の直前にある。くわえて、彼らは、もともと狭い関係しか持っていないので、「社会性」というような高度な抽象概念を理解できない個人主義(身勝手主義)であり、その行動は疫病の流行蔓延の元凶ともなりかねない。

だから、疫病や災害とともに、この国は、植民地化で荒らされたアフリカのようになりかねない。ほっておけば、やつらはいずれ奪い合いの内戦を始め、W層やE層も、さらには周辺諸国をも巻き込む。国が富み、皆が幸せになるためには、自律のための教育が必要だ。しかし、C層自身には、その意味すらわかるまい。それどころか、マスメディアや広告代理店、諸外国から目先の損得で提供される毒入りの甘い菓子の方を好み、おおいに反発をするだろう。だから、せめてまず、ウソで固めた毒まんじゅうを法的に規制することが必要なのではないか。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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