勝海麻衣が猫将軍をパクった件:才能無きワナビーは地獄に堕ちる

画像: 猫将軍:AとHUN を引用

2019.03.29

ライフ・ソーシャル

勝海麻衣が猫将軍をパクった件:才能無きワナビーは地獄に堕ちる

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/どうも近ごろ、アーティストやジャーナリスト、学者、医者、弁護士、さらには漫才師まで、肩書を、タレントとして有名になるためだけの差別化手段と勘違いしている連中が多すぎるのではないか。だが、ニセモノは、しょせんニセモノだ。いつかバレる。いっしょに地獄に引きずり込まれる。/

3月24日、大正製薬の新商品宣伝のためのライブアートイベントにおいて、「才色兼備」で売り出し中のクルヴァマネジメントヘラヘラ所属モデル兼「銭湯絵師」(いつ「見習い」がとれたのか?)勝海麻衣が描いた「作品」を、イラストレーターの猫将軍女史が知って、2012年の自作の模倣であると指摘。勝海は、試行錯誤の結果、構図がたまたま似ただけ、というような弁明で、よけい火に油を注いだ。

こんなの、弁明の余地など、ありえまい。そもそも、パクリにしても、ヘタすぎる。拡大したくらいで絵が歪むなど、看板屋にもなれまい。だいいち、原画の阿吽すら理解せず、図柄をまねただけとは、画家以前の話。Be Creative (創造的になろう)というスポンサーのコピーの前で腕を組んでポーズを取っている姿が、あまりに恥ずかしい。結局のところ、身の程知らずの自称「アーティスト」の余興なのだろうが、人前でカネを取って許されることではない。(武蔵美の空間演出(インスタ)デザイン学科出で、芸大院の学歴ロンダのようだが、この画力の低さを見る限り、大学入試以降、絵は描いていないのではないか。)

一方の猫将軍女史。彼女は、絵が好きで、好きで、高卒でそのままプロに。イラストレーターとして二次創作のようなものもあるが、そのオリジナリティは隠しようもない。同じライブアートでも、彼女の中から、トラが、ハチが、トカゲが、絵に飛び出す。この業界でその圧倒的な画力を知らない人はいない彼女の、イコンとも言うべきトラをパクるとは、バカにもほどがある。

似ているかどうかの問題ではない。なにが違うかだ。北斎とその娘、お栄。『百日紅』。杉浦日向子の原作よりも、原恵一の映画の方がわかりやすい。北斎の画いた龍を娘のお栄がまねる。だが、しょせんまねなのだ。一方、北斎は、腹に龍を飼っている。だから、そこに龍が見える。どういう姿で、どう動くか、腹の中の龍が暴れて、北斎の手に龍を画かせる。同様に、おそらく猫将軍女史の腹にもトラがいる。そのトラは、動物園のトラでも、草原のトラでもない。柄が違う。それは、まさに猫の将軍としてのトラ。

絵を描く、のではない。それは看板屋やペンキ屋の仕事だ。絵で描く。なにを? 腹の中でトグロを巻き、外へ出せと暴れ騒ぐバケモノを。佐村河内の一件で、ピアノも弾かないで、と、ゴーストの方が揶揄していたが、まさに馬脚。モーツァルトもベートヴェンも、作曲にピアノなどいらない。音楽は、腹の中で鳴っている。それをペンで楽譜に書き出すだけ。脚本家が脚本を書くのに、役者たちを目の前に並べてしゃべらせたりしないのと同じ。脚本家の腹の中で、多くのキャラクターたちがかってにばらばらに語り出し、動き出す。それらを追って、その声を聞き取るところにこそ、脚本家の才能が求められる。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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