ミュージシャンはやめとけ:コカインよりも裏が恐い

画像: photo AC: ゆきだるま さん

2019.03.19

ライフ・ソーシャル

ミュージシャンはやめとけ:コカインよりも裏が恐い

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/本人が逮捕されようと、癈人になろうと、作品からカネが入れば、それでいい。どうせ本人には、これまで以上のものなど作れやしないし、そもそも最初からパクリで作ってもいない。そのパクリの責任は本人におっかぶせ、とにかくイッチョカミすれば、タイクーンのふところにカネが転がり込む。/

ミュージャンになろう、なんてやつ、やめとけ。いい曲なら売れる、などというわけがない。そうではなく、売ったから売れる、のだ。それも、親切で、文化のために、売ってやる、などというお人好しはいない。儲かるから売ってやる。それだけ。

彼らを「ヤクザ」とか、「マフィア」とかだと思っていると、油断する。「大物」、もしくは、「タイクーン(大君)」と言った方がいいかもしれない。この業界で有名なあの人が目をかけてくれた、ぼくたちには才能があるのかも、などと、勘違いしない方がいい。音楽は権利ビジネスで、ミュージシャンは投資「物」件だ。著作権などというのは、彼らの間での商売話。ミュージシャン本人には、そもそも人格が無い。奴隷。

カモは、掃いて捨てるほどいる。コンビニ経営者に応募が集まるのと同じ。アイドルは言うまでもない。お調子者のコミックバンドや勘違いしたヴィジュアル系。仲間内でちょっと人気というだけで、勘違いして、プロをめざす。だが、その程度では、いまの時代、商売にならない。親が芸能人で、すでにコネを持っていて、業界の義理で売り出してくれるのでもなければ、ムリ。でも、そうでないやつらでも、いまは国民的「アーティスト」だとよ。昔に遡れば、やつらになにがあったか、だれが売り出したか、裏の事情がわかる。

おいしいのは、「事故物件」。やつら、ろくに才能がないものだから、人の知らなそうな洋楽をパクり、自分の曲だ、と言って、シロウトの間で人気になるようなバカども。もともと売れる曲なのだから、やつらがやっても、うまく売れる。そして、むしろちょっと泳がしておいて、いい具合になったところで、海外の「弁護士」が、ものすごい英文書類の山とともに襲いかかる。バカな本人たちはもちろん、「自作」と騙された事務所やレコード会社、広告代理店にも手に負えない。そこで出てくるのが、大物。たいへんだなぁ、よし、その版権、ちょっとオレに預けてみんか、となる。へい、よろしく、とやったら、これで奴隷の一丁上がり。

一言で「版権」と言っても、ものすごくややこしい。作曲著作権、作詞著作権、編曲著作権、実演権、出版(録音・貸与)権、原盤権、頒布権、パブリシティ(雑誌やテレビの取材出演)権、興行権、などなど。それも、国別だったり、年限だったりが、いろいろ複雑に絡み合っている。法律としてあるんだかないんだかわからないものまで、利権としてさまざま。だから、タイクーンどうしが、かってにゴリ押しで決める。それも、他のミュージシャンとの抱き合わせやバーター(交換)などもあって、いよいよゴチャゴチャ。こういうことが、ミュージシャン本人の同意抜きにどんどん決まっていく。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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