セブンイレブンの真のオーナーはフランチャイズ加盟者

画像: photo AC: ドンベイ さん

2019.03.08

経営・マネジメント

セブンイレブンの真のオーナーはフランチャイズ加盟者

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/加盟金は、実質的には出資。したがって、「セブンイレブン」という「看板(のれん)」の真の「資本金」は、約700億円で、その76%がフランチャイジーのもの。くわえて、Aタイプの場合、土地や店舗も「現物出資」しているので、この比率は、実際はもっと高い。/

セブンイレブン(2018年2月末)の資本金は、172億円、店舗数2万0700。フランチャイズは、建物が自前のAタイプと、本部準備のCタイプがあり、2009年度で直営店+委託店:Aタイプ:Cタイプの比率は、 613:4437:7703、計12,753。加盟金は、Aタイプは300万円(+工事費・賃料等)、Cタイプは250万円。年度がずれているので概算でしかないが、店舗比がいまも同じだとすると、(20700x4437/12753x300)+(20700x7703/12753x250)=529億円! つまり、セブンイレブンという「看板(のれん)」の真の「資本金」は、約700億円で、その76%がフランチャイジー「株主」のもの。くわえて、Aタイプの場合、土地や店舗も「現物出資」しているので、この比率は、実際はもっと高い。

フランチャイズは、もともとフラン(自由)の買い取りを意味した。つまり、王様や発明者から特定商品の販売免許を得る、ということ。これを大戦後、資本金が潤沢ではない新興企業がうまく利用し、一気にチェーン店を拡大した。

本来の意味のフランチャイズであれば、加盟金で販売免許を買った以上、どう売ろうと、まさに自由。価格を上げようと下げようと、営業時間を何時にしようと、免許を売ってしまったやつに、もはや口出しされる筋合いはない。映画『ファウンダー』(マクドナルドの創立物語)でも、主人公レイ・クロックは、マクドナルド兄弟から販売免許を買い取って、その口出しを封じる。その一方、彼は、力関係を利用して加盟店は徹底的に支配、実質的にチェーン全部を自分の「会社」のようにし、大元のフランチャイザー、マクドナルド兄弟の存在さえも完全に「抹殺」して、自分が「創立者」を名乗る。(これは、どこかの即席麺会社でも聞いたような話。)もちろん、契約書にごちゃごちゃ特約を付ければ、それはそれで「合法的」なのだろうが、社会の良識として、うさんくさいことこの上ない。

さて、コンビニ。「セブンイレブン」という「看板(のれん)」のほんとうのオーナーは、いったい誰なのか。実質総体で700億相当以上の資本金を有していながら、本部の172億円分しか計上していないというのは、道義的に正当な会計評価と言えるのか。76%もに及ぶ残りの529億円は、実体としては、無議決権株式ではないのか、しかし、2002年に緩和改正された商法でも、それは発行株式総数の2分の1以下と定められている。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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