ダメ面接官は自分と似たタイプを評価する|ダメ面接官の10の習慣

2016.03.02

組織・人材

ダメ面接官は自分と似たタイプを評価する|ダメ面接官の10の習慣

HRレビュー 編集部
株式会社ビズリーチ

連載「ダメ面接官の10の習慣」では、ダメな面接官に共通する特徴を取り上げながら、面接の質を向上させ、採用力を高めるためのノウハウをお伝えしていきます。第4回のテーマは「ダメ面接官は自分と似たタイプを評価する」です。

「類似性効果」を抑えるための「自己認知」

組織を硬直化させ、滅ぼす恐れすらある面接官の「類似性効果」。その起因となる無意識の心理的バイアスは、多くは存在を意識することで解消できます。つまり、「無意識のうちに心理的バイアスが働いている」と意識すれば、「類似性効果」はコントロールできるのです。

無意識の心理的バイアスを意識するための具体的な手段は「自己認知」です。自分がどのような人間なのか、思考や行動のパターンを正しく認識できていれば、知らず知らずのうちに自分の内に生じる気分を抑えられるようになります。「自分は体育会系出身なので、つい体育会系の人材を評価してしまう。よくよく考えると、この候補者は類似性ゆえのひいき目で見ているのかもしれない」と考えることができれば、より公平・公正な目で候補者を見極められるようになるでしょう。

「自己認知力」は他者からのフィードバックによって向上する

このように、面接官にとって「自己認知力」は大切なスキルの一つです。では、どうすれば「自己認知力」を高められるでしょうか。それは、他者から自分についてフィードバックを受けることに尽きます。

「自己認知力」を高めようと自分一人で自己分析していると、「確証バイアス」のわなにはまる恐れがあります。「確証バイアス」とは、ある仮説を思い込んでしまったら、その仮説を支持する事実だけを受容し、そうでない事実を拒否する(無視する)という傾向です。「人は見たいものしか見ない」ため、一人で自己分析を行っても、それまでの自己像を拡大再生産させることになりかねないのです。

自分のことなのに、なぜ「自己認知力」が低くなるのかといえば、自分のなかに「見たくないもの」があるからです。「臭いものにはふたをしろ」という具合に、見たくないものは意識のなかの光が届かないところに押しやられるのですが、それをどうにか引き戻し、嫌でも真実として受け入れる。これが「自己認知力」を高めるためには重要となります。

複数の面接官で面接し、評価をディスカッションすることで「自己認知力」は高まる

他者からのフィードバックは、たとえば日々の面接業務を通じても得られます。一人の候補者の面接で他の面接官と同席し、面接終了後に評価についてもディスカッション(すり合わせ)するのです。

候補者から聞いた情報量は同じでも、それぞれの面接官が評価した候補者のアセスメント(見立て)は同じとは限りません。この違いから、自分の人物評価における心理的バイアスが見えてきます。これにより、面接官にとって大切な「自己認知力」は高まるのです。経験的にいってこれ以上効果的な面接トレーニングはないと思います。

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