ご当地バーガーの隠れたナンバー1はこれ!

2008.01.17

ライフ・ソーシャル

ご当地バーガーの隠れたナンバー1はこれ!

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

メガマック、絶品バーガーに負けじと、「ご当地バーガー」が奮戦中という。 1月14日の日経MJの記事「ブームの予感」で紹介された翌々日、NHK朝のニュースの「街角情報室」でも同様な話題が放映された。 そこで、メディアで伝えられた情報にプラスアルファをお伝えしたい。

日経MJの記事によると、「地バーガー」というべき、地元の食材と調理方法にこだわったが人気という。

一つは「グルメ系」で、小規模事業者がファストフードではあり得ない、こだわりの贅沢な食材で作り上げているという。
ずいぶんメジャーになってしまったが、ハワイアンスタイルで人気の「クア・アイナ」も、元々はオアフ島のノース・ショアで店を開いたとされる、このカテゴリーの元祖のようなものだ。日本でもこのカテゴリーがヒットするのもうなずける。

ユニークなのは「害獣バーガー」。ブラックバス、ブルーギルなどの外来魚。増えすぎて食害をもたらしているイノシシ、シカなどがそうだ。

ブラックバスは鱸(スズキ)科だが、淡水魚独特の臭みがある。調理方法にはさぞ気を遣ったであろうと思っていたら、挽肉を三分の一混ぜて肉らしい食感と味を出しているとのこと。ニュースのインタビューで食べていた女性が「はじめは抵抗があったが、普通においしく食べられる」とコメントしていた。生態系破壊を防ぐ「エコバーガー」として人気だそうだ。

イノシシ、シカは高級食材でもある。どう考えてもうまいだろう。が、兵庫県篠山市では「丹波バーガー」として味噌味のイノシシ肉バーガーを400円で販売しているとのこと。お買い得だ。
ちなみに、獣肉は江戸の昔より”ももんじ”と呼ばれ、根強い愛好家に珍重された食材でもある。東京・両国橋のたもとにある”ももんじや”はももんじをすき焼きやしゃぶしゃぶで食させる店として有名だ。

もう一つの流れが、海産物をパテにした”海産系”だそうだ。北海道のサケ、ホッケ。松島のカキ。長崎五島列島のブリ。鹿児島の薩摩揚げなど、なかなか聞いただけでも垂涎ものだ。
が、大事な逸品が紹介から漏れている。なので、ご紹介する。

富山湾の宝石、白エビを大胆に使った、その名も「白エビバーガー」。

富山湾の深海に生息する白エビは、甘エビほどメジャーな存在ではないが、その上品な甘みは、甘エビにいささかの遜色もない。
国道8号が通る富山県射水市の道の駅、「カモンパーク新湊」では、その名産の白エビを使ったメニューが豊富だが、高級な料理だけでなく、「白エビかき揚げ丼」などの庶民的なメニューも提供している。
かき揚げ丼は、全国B級グルメのNo.1に輝いた実績を持つが、そのかき揚げを使ったのが「白エビバーガー」だ。

ふんだんに白エビを包み込んだかき揚げとキャベツが、タルタルソースとともにバンズに挟まれている。
白エビの上品な味わいを殺さないために、ウスターソースなどではなく、控えめな味のタルタルにしたという。
また、かき揚げの食感を損なわないため、バンズはふんわりと柔らかなタイプを選択しているのも特徴だ。
結構なボリュームにもかかわらず、価格は驚きの250円。地元価格なのが何ともうれしい。

射水市は市町村合併でできたばかりの市だが、なかなか訪れる機会はないかもしれない。
しかし、帆船ファンなら知らぬ者はいない「海王丸」が係留されている「海王丸パーク」など、隠れた名所もある。
北陸方面に出かけるなら、一度は訪れ、白エビバーガーをご賞味あれ。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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