第三回
「とにかく目立つこと」
■メール広告での徹底したこだわり「何といっても場所取りなんです。初期インターネットのメール広告で決定的に重要なポイントだったのは」
ネットでのダウンロード販売を選んだサイボウズにとって、最適な告知メディアはやはりネットである。ここでも青野氏の自分マーケティングが徹底された。
「要するに自分がターゲットなんだから、松下時代に見ていたサイト、読んでいたメルマガに広告を出せば良いだろうと。単純といえばそうですよね。ただし、その内容はさすがに考えました」
無名ソフトの広告を普通に出していたのでは、目に留めてもらえる可能性は限りなく低い。そこで青野氏は画期的な広告アイデアを次々と考え出す。とにかく目立つためにはどうするか。この一念から導き出された鉄則が、メール広告なら出稿スペースは絶対に一番上のポジションを確保することだ。
「そこにURLもわざと同じものを4つ、上から並べておくんですよ。すると見た目には青い部分、つまりクリックゾーンが広がってクリックしやすくなるじゃないですか。もしかしたら間違ってクリックしてくれるかもしれないし」
ある意味、執念さえ感じさせる話である。しかし、資金的にギリギリの状態での広告出稿ともなれば、たとえメール広告の一本といえども決して無駄にはできない。どうすればより高い効果を得られるのか。徹底的な吟味はもちろん、メッセージそのものにも加えられた。
















