都会で積んだ経験を故郷で活かす「地方創生Uターン」のススメ

2014.11.12

ライフ・ソーシャル

都会で積んだ経験を故郷で活かす「地方創生Uターン」のススメ

「地方創生のススメ」編集部 (東京過疎化プロジェクト)
合同会社RegionWire

最近では都会で身につけた経験やスキルを地元の活性化に役立てようとUターンしたり、東京と故郷にて二拠点展開したりする人材が現れ始めている。 そこで今回は「地方創生のススメ」にて取材してきた地域活性の取り組みの中から、そんな「地方創生Uターン」した5人の若者を紹介する。

「都会と地方の両方を知っている自分が双方の媒介役となるべく、東京を拠点にしながら月の3分の1は秋田へ赴くなど、現在は二拠点居住にて各種プロデュース業務を進めています。」(武田氏)

関連記事)武田氏インタビュー:秋田の若手米農家集団「トラ男」の挑戦 http://regionwire.com/?p=3436

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===課題が山積する地方はビジネスチャンスの山(株式会社あわえ・吉田基晴氏 / 徳島県美波町)===

現在生まれ故郷の徳島県美波町を起点に地域活性に向けて取り組む株式会社あわえ代表の吉田基晴氏。大学進学を機に地元を離れて、2003年に東京でセキュリティ関連のベンチャー企業サイファー・テックの立ち上げに参画したが、2012年に同社のサテライトオフィスを故郷の美波町に作ったのが大きな転機となった。

サイファー・テックでは事業拡大に向けて東京で採用活動を進めていたが、知名度がないベンチャー企業には応募がほとんどなく頭を悩ませていた。そこで逆転の発想で、地方で働きたい人材を集めるべく、自然溢れる田舎町である美波町にサテライトオフィス「美波Lab」を設立。そして仕事とプライベートを両立させる生き方「半×半IT」を提唱したところ、首都圏からサーフィン好きのエンジニアが移住してきたり、地元出身の狩猟女子のエンジニアがUターンしてきたりするなど、人材採用が円滑に回るようになった。

(画像)あわえ代表・吉田基晴氏

一方で地域になじめばなじむほど、次第に地元の人たちも腹を割って話すようになり、色々と地域が抱える課題や悩みを聞くことも多くなっていった。そしてそんな声を聞くにつれて都会と地元の両方を知っている自分に出来ることは何だろうかと考えるようになり、最終的に地域活性を生業とする株式会社あわえを2013年6月に立ち上げた。

現在あわえでは「文化資産(コト)」「地域産業(カネ)」「地域コミュニティ(ヒト)」のそれぞれの地域資源を保護・振興し、そして継承していくための事業を展開している。例えば、古い写真を個人宅や行政から預かってデジタル化してアーカイブするとともに、ビューアーやタブレット等にて利活用出来るようにする「GOEN(ごえん)」を開発したり、都会のIT企業と連携して地元の高齢者ガイド団体向けにタブレットを活用した観光ガイドの仕組みを構築したりするほか、明治時代に建てられた銭湯跡を地域コミュニティへとリノベーションするなど、アナログとデジタルを上手く組み合わせながら、各種取り組みを進めている。

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