セミナーを開催したらわかる「残酷な事実」について

2013.01.26

経営・マネジメント

セミナーを開催したらわかる「残酷な事実」について

坂口 孝則
未来調達研究所株式会社 取締役

そんなに簡単に成功なんてするかよ

ぼくは23冊目の「調達・購買の教科書」( http://goo.gl/lR6Ka )を出しました。ありがたいことに、セミナー依頼がすぐに届きました。

いま、セミナーを開きたいひとがたくさんいます。

セミナー会社には一日20通ほどの履歴書が届くそうです。それほど「講師になりたい!」ひとがたくさんいるんですね。

しかし、セミナー会社から呼ばれて講師をできるひとはそんなたくさんいません。それで、多くは自主開催します。この場合、バックエンド商品を売りたいのか、それとも講義自体で稼ぎたいのか。その形態は問いません。

なんにせよ、セミナーを自主開催します。

そうすると、どうなるか。ほとんどの場合、人なんて集まりません。

繰り返します。人なんて集まりません。「セミナーを開いて大儲け」なんて語る講師がいうほどたやすくはないのです。

だって、あなたの話なんて、誰も聞きたくないからです。これも繰り返します。残酷な真実ですが、あなたの話なんて、誰も聞きたくないからです。

いや、セミナーを開く価値は、この残酷な真実に気づくことにあるくらいです。

と、この残酷な真実に気づくと、つい「自分なんてダメだ」「結局、俺の人生は中途半端なんだ」とか。そう思ってしまいます。

しかし、それでも続ける必要があります。テーマを何度も、繰り返します。セミナーを繰り返します。むしろ、その根性がなかったら、最初からやらなければよいほどです。

最低でも、1~2年は試行錯誤せねばなりません。それって、ほんとうにキビしいです。一人とか、二人の前で6時間くらい話す講義もあります。少人数の前で講義は、話している側もつらい。でも、それで止めたら終わりです。最初は誰だってキビしい。

セミナー講師として稼ぐためには時間がかかります。これが甘い言葉を排除した、私の率直な感想です。集客なんて楽勝だよ、というひとは、疑ったほうが良い。そう思います。

いや、もっと言ってしまいます。正直にいえば、しばらくは、ほとんど稼げません。これが現実です。なぜなら、どんなビジネスも、BEP(ブレイクイーブンポイント)を超すまでには時間がかかります。そりゃ、天才は一日か二日で超すでしょう。でも、私たちは凡人です。しばらく、もがきながら待ち続けるべきです。

それを待てないひとは、脱落していきます。

「ああ、結局はサラリーマンが一番だよね」「俺には才能ないからさ」

なんて、常に愚痴が口から出てきます。

でも、卑屈になっても、何の解決にもなりません。一歩一歩、何かを発信し続けるしかないのです。

稼げない時期を、じっと歯を食いしばりながら、それでも前進するしかありません。

先日、私は200人の前で話しました。でも、あるときは4人しかお客が入りません。そんなもんなんです。40人かと思えば、次の日は5人。いつまでたっても「そんなもんなんです」。でも、私はコンテンツの改善と改良、そして挑戦を止めないでおこうと思います。

これを読んでいるみなさん、一緒に挑戦しませんか?

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坂口 孝則

未来調達研究所株式会社 取締役

大阪大学卒業後、電機メーカー、自動車メーカーで調達・購買業務に従事。未来調達研究所株式会社取締役。コスト削減のコンサルタント。『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)など著書22作。

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