100人やって来ても99人が何も買わないコンビニってどうよ?

2012.06.10

営業・マーケティング

100人やって来ても99人が何も買わないコンビニってどうよ?

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

熱い恋なんて一生に100回もするもんじゃない。たった数回、巡ってくるチャンスをものにするかどうかにかかっているので、あまり確率論で、その行方を語れたりはしない。しかし、ネットの世界でちゃんと喰っている人達の理論は、最低でも数千人のアクセス解析や訪問者の分析から生まれてくる。

お友達であるウェブコンサルティング会社・ペンシルの覚田義明社長が、こんな例え話を切り出した『もしも、100人やって来ても99人が何も買わずに帰っていくコンビニってどんな所だと思う?』

コンビニに行ったら、たいがい何か買う。何も買わずに出るのは、立ち読みとか、涼みに行くとか、トイレを借りるとか・・・100回に10回以下だろう。来店しても、たった1%のお客様しか買い物をして帰らないコンビニなんて最低である。もし、あるとしたら・・・きっとこんなコンビニであろう。

入ってみても何のお店かわからない。
やたらと汚い。
商品が本物じゃ無く写真で並んでいる。
お客様が来ている気配がない。
何故だか買い物かごが入れにくい。
買い物かごに商品を入れる度に何個か宣言しなくちゃいけない。
レジが込んでいる。
レジでいちいち名前を聞かれる。
その上、レジが遅くて、打ち込みに失敗ばかりをする。
買ったのに、店員が御礼も言わない。

訪問者が100人いても、結局購入まで結びつくのは、1人程度。これって要するに、ホームページ&ショッピングサイトの例え話なわけです。サイトの購入率の平均は1%。そして悪いホームページ&ショッピングサイトだと0.2%〜0.4%しかない。

売上げの欲しい広告代理店やホームページ制作会社は、アクセスを増やして訪問者を2倍の200人にして売上げを2倍にすることばかり提案するけど、即時的に効果が出る施策を考える上で重要なのは、離脱していく99人が、なぜ98人にならなかったのかに目を向けていくことなのである。

例えば、上記のコンビニでいうところのレジまわりの話。打ち込みに失敗ばかりして、一向にお金を払うとこまで行き着かないコンビニなんて一気に購入意欲が下がる。ネットショッピングで例えるならエントリーフォーム。その書き込み必須項目を、※印表示から赤字の●表示にしただけでエラー出現率は8.4%も改善できるという。※株式会社ペンシルの動線改善提案実績より

アクセスを2倍に増やすための広報費を使うくらいなら、離脱した99%の訪問者の中から。+1%を購入者へ転換させる手法に智慧とお金を注ぎ込んだ方が効率的なのはわかりきったことである。

では、なぜ「買うつもりでやってきたお客様を99%も逃している」のに、担当者は、そのことに正面から向き合わないのか。離脱者の解析に力を入れないのか。

ネットショッピングにある注文ボタンは、何色で、どの大きさがいいのか。そこに書いてあることばは、「注文」がいいのか、「注文する」がいいのか。そんな小さな違いから見つかる離脱率のほんの数%である。しかし、それが数百万アクセスの量に拡大したなら、ほんの数%の意味が大きい。さらにその数%の改善を数百個行えれば効果も絶大である。

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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