だが、会社の方針。つまり、大きな全体方針を咀嚼し、理解て行動に移せる能力が末端の社員に備わっているべき能力だと思ったら大間違いだ。
それができるなら、中間管理職の存在意義は何なのか。
「スルーパス現象」というものが見て取れる。
今日の変化の激しいビジネス環境の中、経営層から発せられる方針を、ミドルが十分咀嚼できず、ワンタッチもせずに下に落とし込む姿だ。
経営方針に準じた”粒度”の大きい話では現場は動けない。
故に、部下は理解できるレベルの指示を待つ。上司はそれを「指示待ち」と評価する。
何とも可哀相な話ではないだろうか。
ミドルの役割の一つは、とにかく部下が理解し、行動できるように、様々な会社の方針やビジネス環境を細かく分解して、必要に応じた構造化をして理解させる。理解させたら行動を促す。動けないなら原因を探し阻害要因を排除するということだ。
「指示待ち」を批判することは即ち、自らの業務不履行を公言しているようなものである。
そうは言っても、人材として問題のある部下もいるという意見もあるだろう。しかし、自らを採用してくれた会社の採用基準を疑うより先に、自分の部下指導が十分であるのかを疑うことも必要ではないだろうか。
自らの若い頃を誇ることより、数段難しくなっているビジネス環境で頑張る若い世代を応援し、さらにその世代を批判することなく使いこなせる、上司としての今の自分を誇れるようになりたいものである。
「指示待ち」社員は誰のせい?
金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
金森 努/人事/組織
若者を自らを比較して憂うことは、古くは平安の書物からも読み取れるという。
ビジネスの世界で言えば「近頃の若い社員は」ということになるのか。
その中で「最近の若い社員は”指示待ち”が多くて」という声がよく聞こえる。
それは誰のせいなのだろうか。
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