「2012年に向けて-「兆し」から「再生」へ-」

2012.01.10

経営・マネジメント

「2012年に向けて-「兆し」から「再生」へ-」

野町 直弘
調達購買コンサルタント

2012年はこのような様々な「兆し」を多くの「再生(Reborn)」につなげる年になるでしょう。

2010年の年頭には「『買い控え』から『良い買い物』が重要視される、正に『買う技術』が新機軸での企業の競争力に影響を与える」ということを述べました。
2011年の年頭には「日本は正に『第三の開国』期であり、真のグローバル競争時代へ突入する。そこでは、対応力、スピード、最適化の3つの能力が求められてくる。特に今後調達購買部門に求められるのは、ソース先を見極める能力、つまりサプライヤマネジメント能力が益々重要視される。」と述べました。

振り返ると2011年は絶望と無力感、ストレスの年でした。
しかし「良いニュースというのは多くの場合小さな声で語られる」もののようです。つまり多くの絶望や無力感の中、多くの小さな良いニュースが現れてきているのです。震災後に多くの企業ではリスク回避ではなく、BCP(リスク対応策)の重要性を認識し、しみじみ感あふれるBCPが作られつつあります。購買ネットワーク会という非営利のネットワークは有機的なネットワークとなり「大震災のとき!」という本を出版することにつながりました。一部の企業が「コスト近視眼」ではなく「ソース先のマネジメント」や「コミュニケーション力、モチベーション力」強化に目を向け始めました。そのようなプロジェクトが急増しています。
人材育成に対するニーズは益々高まっており、その中から今はまだ数少ないがセルフスターターの購買人材が生まれてきています。海外への調達拠点の移管やBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の流れは進んでいるものの、一方で従来型の協力会組織を構造改革する形で競争力強化につなげようとする取組みも生まれつつあります。

このようにあらゆる場面で「兆し」が生まれつつあります。

2012年はこのような様々な「兆し」を多くの「再生(Reborn)」につなげる年になるでしょう。またそうしなければならないのです。
我々は調達購買の世界で多くの「Reborn」を生み育てる役割を担わなければなりません。また多くの「Reborn」を担う人材やマネジメントの育成にも寄与しなければなりません。

2011年の私のテーマは「こだわり」でした。2012年は「再生(Reborn)」です。
生まれつつある多くの「兆し」をより多くの「再生(Reborn)」につなげていくのが私および弊社の役割だと考えております。
またそのためには会社運営や支援の形態などもダイナミックに変革していきます。

皆様方にはより一層のご協力ご支援をいただきたくよろしくお願い申し上げます。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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