フィッシュ哲学とは。魚屋さんに学ぶ、顧客対応と組織活性化。

2011.07.19

組織・人材

フィッシュ哲学とは。魚屋さんに学ぶ、顧客対応と組織活性化。

川口 雅裕
組織人事研究者 /NPO法人「老いの工学研究所」研究員/一般社団法人「人と組織の活性化研究会」世話人

シアトルの魚市場を復活させたと言われる、シンプルな行動規範。

アメリカのシアトルにあるパイク・プレイス公営市場にあった、さびれた魚市場が、これを皆で実践するようになって、見事に復活したという話で知られるのが、(魚市場なので)「フィッシュ哲学」と言われるものです。哲学というより、行動規範と言ったほうがしっくり来ますが、次の4つです。1と2は顧客対応、3と4は自分の気持ちの持ちようを表現しています。

1.Be there :そこで待ってて、すぐ行くよ。
2.Make their day :楽しんでいってね。いい日になるよ。
3.Play :遊び心を持とう。
4.Choose your attitude :自分の仕事ぶりは、自分で決めよう。

1の「Be there」は、そこにいて下さいということ。せっかく来てくれた大切なお客様をよく見て、放置することなく心のこもった声をかけ、そこまで行って要望をしっかり汲み取って商品を提供しようとする姿勢です。陳列してある商品を持ってレジまで来てください、買う商品が決まったら声をかけてくださいという姿勢ではなく、こちらから行くという積極的関与をよしとする規範と言えます。

2の「Make their day」は、お客様を楽しませる、お客様にとっていい日、いい時間にするといった意味。ありきたりの接客・接遇ではなく、店側と客側との楽しいやりとり、買い物が楽しくなるような言動や振る舞いを大切にすることです。また、お客様が、購入したものを持って店を離れる際には、「ここで買い求めていただいたものによって、いい時間やいい体験ができますように」と願うような、温かい声がけをしているような絵も浮かんできます。

3の「Play」の遊ぶという意味合いは、ユーモアやしゃれっけ、お茶目さやヒネリやいたずら心などが感じられる様子のことでしょう。固く、マニュアル的で、どこか肩肘の張った不自然な接客・接遇ではなく、ゆとりや余裕があって、お客様との心の通じ合いを基礎とした自然な振る舞いができるかどうか。商品知識や商談の基礎がしっかりとしていなければ難しい面もあるでしょうが、知識や技術だけでは不十分で、それらをお客様の心に伝わるように、響かせるようにするためには、遊び心は欠かせません。

4の「Choose your attitude」とは、仕事や顧客への態度を、自分で考えて選ぶこと。上司に言われたから、評価が気になるから、皆がそうしているから、顧客が求めているからといった、受動的な理由ではなく、顧客や自分や組織にとってどのような気持ちで仕事に取り組むのがよいかを自分で考えて決めるということです。他律的でなく自律的に、やらされ仕事ではなく、目的や目標を持って働くことの大切さを表していると言えると思います。

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川口 雅裕

組織人事研究者 /NPO法人「老いの工学研究所」研究員/一般社団法人「人と組織の活性化研究会」世話人

組織人事関連(マネジメント・リーダシップ・人材育成・採用)や、高齢者・高齢社会をテーマとした講演を行っています。

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