新卒者の就職が厳しい真の原因と、それを解消する方法。

2011.07.14

組織・人材

新卒者の就職が厳しい真の原因と、それを解消する方法。

川口 雅裕
NPO法人・老いの工学研究所 理事長

就職が厳しい理由は、企業の人件費の支払い余力の乏しさであり、その原因は、業績の低迷と人件費の高止まりである。そうなった責任は、どこにあるのかを考えてみたい。

もう一つは、幹部・管理職に限った労働規制の緩和である。幹部・管理職とはいっても、若手と同じように労働法に守られており、解雇はもちろん、不利益な変更さえほぼできない状況にある。人件費が高止まりするのは当然のことだ。これまで、ベアの廃止、昇給・賞与の水準下げ、諸手当の改廃、昇格年限の長期化、残業規制といった方法で人件費を抑えてきたわけだが、本当に重い人件費はたいていの企業において、機能しない幹部・管理職の給与である。ところが、そこに手を付けたくとも、現行の労働法の壁は厚く、彼らは守られたままになっている。職責や勤続年数を条件にこの規制を緩和し、これによって彼らが受ける不利益に対して、セーフティネットとして税金を投入すればよい。そうすれば企業に人件費の支払い余力が生まれ、就職難は大きく改善されるはずである。

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川口 雅裕

NPO法人・老いの工学研究所 理事長

「高齢社会、高齢期のライフスタイル」と「組織人事関連(組織開発・人材育成・人事マネジメント・働き方改革など」)をテーマとした講演を行っています。

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