OJTが、本当に必要なのは誰か。

2010.12.13

組織・人材

OJTが、本当に必要なのは誰か。

川口 雅裕
NPO法人・老いの工学研究所 理事長

OJTというと、新入社員教育を瞬間的に思いつくほど新人とセットのようになっていますが、決して新入社員教育のためにある手法ではありません。

「階層が上がっていくほど、必要な(不足している)知識量は減っていく。」「期待される成果を出すのに必要な(不足している)スキルやノウハウは、若いほど大きい。」のであれば、それでも構わないでしょうが、実際には階層が上がるほどに学ぶべきことは増えていきます。管理職ともなればそんなことは理解しており、学ぶべきことを見出して自ら学びながら、その経験をしっかり蓄積・体系化していくことができているというのであれば、何の問題もありませんが、そうはなっていないことは衆目が認めるところだと思います。であれば、管理職の育成は相当に寒い状況になっていると言わざるを得ません。

新入社員の育成に熱心になるのは、学生という立場と給料をもらってビジネスをするという立場の違いが明確で、会社や商売の知識がないこともはっきりしているからなのでしょうが、管理職だって、指示命令系統における違う立場、経営資源を預かる立場になるわけでメンバーとはステージが異なるわけですし、管理・マネジメントの知識や視点がないことが大抵の場合ははっきりしているのですから、同じようにその育成に注力しなければなりません。

やるべきことはメンバーの延長線上にあって、ちょっと給料が高くて肩書きがついているだけという位置づけにされている会社には必要ないでしょうが、管理職らしい機能の発揮を期待するのなら、その育成にはOJTの手法を用いて、計画的に臨まなければなりません。

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「高齢社会、高齢期のライフスタイル」と「組織人事関連(組織開発・人材育成・人事マネジメント・働き方改革など」)をテーマとした講演を行っています。

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