「スター社員の仕事術」~学びの場に身を置く~

2010.10.20

仕事術

「スター社員の仕事術」~学びの場に身を置く~

今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長

前回、前々回と人や本から得る学びについてお話してきました。今回は、学びの場に身を置くことについてお話しますが、何から学ぶにせよ、自ら意思を持って将来に向けた投資・学びを行っていくことが必要です。意思があるか、ないかによって得られるものも、スピードも異なってくるでしょう。

会社に入社してすぐの時には、明日使う仕事上の知識などを吸収したり、経験を積んでいくことで無我夢中で、所謂「いっぱいいっぱい」の状態になっているかもしれません。

しかし、いつまで経っても目の前の仕事におわれているだけでは、未来を切り開いていくことができません。
少しずつでも自分の時間を見つけて、将来に向けた自分づくりのために、「学びの場」を選んで身を置く必要があります。

気がついたら目の前の仕事におわれて10年経ってしまったということになると、与えられた仕事をこなす経験は積むことができても、その先への可能性を広げていくことを考えると厳しい現実が待っているかもしれません。

■□■ 自腹を切る講座が必要 ■□■

会社が用意した研修プログラムというのは、よほど余裕のある企業でない限りは、業務直結型の必要最低限のものだと思います。
自分の時間を見つけて、未来を切り開いていくための自分作りに投資するとすれば、それは自分なりの選択の中で、当然自腹を切って挑戦していかなくてはなりません。

本に投資するということの重要性も話しましたが、これについても、仕事上の調べ物のための専門書などはともかく、「これは」という自分の学びのためのものは自腹を原則にすべきです。そうでないとそれを生かす本気度がでてきません。
会社の経費などにすると、そのうち読めばいいと積ん読になってしまうのがおちです。

会社から支給されるものを「投資」とは呼びませんし、そこからのリターンもたかが知れていると思ったほうがいいと思います。

■□■ 食わず嫌いをやめる ■□■

これから、将来のために自分の幅を広げることを考えたときには、今日明日すぐに仕事に役立つことばかりでなく、これまでの自分の興味関心の枠から外れた世界の学びに挑戦することも必要です。
自分の興味関心の輪を広げていく活動には、普段よりもよけいにエネルギーが必要ですから、何もしないと人は昨日までと同じ日常を送ってしまうことになります。

未知の分野への思い切った挑戦が、思わぬ自分の才能を発掘することにつながったり、新しい出会いを創出という副産物を生んだりするのです。

だいたいあまり好きではなかった分野のことも、やってみれば単に「食わず嫌い」だったということも少なくありません。
食わず嫌いというのは、一番初めに食べたときに、イヤな印象を持ってしまった食べ物なわけですが、たまたま調理方法が悪かったり、体調の悪いときに食べた物が嫌いなものになったりするものです。

一度「これは自分の興味に合わない」と烙印を押してしまった分野のことであっても、違う視点から見てみたり、思い切って体験してみたりすると案外いい場合も多いものです。

学びに関しては、必要な知識を身につけるまでのハードルが高いために敬遠し、いわば食わず嫌いになっている人もいると思います。
食わず嫌いをやめて、挑戦する気持ちを持って少しでもいいから、色々な分野に触れてみることが自分の幅を広げるチャンスを作ってくれるのです。

自分の体験で言うと、今現在仕事にしている人前で話すことや、経営者のコミュニティづくりなどへの挑戦は、元々は苦手分野であり、あえて挑戦していく中で開拓した世界でした。
必要に迫られて、ということにはなりますが組織・人事の世界のことも、元々は苦手分野でしたが、人事部門の責任者に異動したことをきっかけに学び、体験し、造詣を深めていったものです。
どれもこれも苦手だったことを考えると、正に食わず嫌いということだったのかもしれません。

異分野の学びに関しては、先取りして学び続けてきたのはパソコンとインターネットの世界です。
WINDOWS95の時代からネットの世界に触れ、使いこなすことに挑戦してきました。
同世代の中では、長じているほうではないかと思っています。

食べ物でも、学びの分野でも、「食わず嫌い」というのは人生の大いなる機会損失かもしれません。

■□■ 続ける価値を知る ■□■

学びは、「これぞ」と自分で決めたら、とことん続けなくてはなりません。

ウエブ進化論で有名になったITコンサルタントの梅田望夫氏は、著書の中で次のように言っています。
「学び続ける意思は未来を切り開く」

「優れたアントレプレナーに共通する特徴は、人生のある時期に、たいへんな集中力と気迫で新しい知識を確実に習得しているということです。貪欲なまでに強烈な意思を持って、自ら切り開いていく。好奇心旺盛なアントレプレナーたちは、不確実な未来にいかようにも対応できるよう、徹底して“学び続ける意思”を持っているのです」

梅田氏の言葉を、「学び続けることなしには、未来を開くことができない」と裏返しでとらえても正しいと思います。

たいへんな集中力と気迫で、新しい知識を確実に習得するべき「人生のある時期」というのはいつのことなのか?
40代50代になって、新しい知識を次々習得しようと思っても難しい。
20代30代にこそ、その「人生のある時期」である。

20代30代をどう過ごすかで人生が決まることが頭で分かっていても、なかなか行動に移せない、楽な方を選んでしまうのが人間です。

「学びの場に身を置く」という観点で、日ごろの習慣を見直してみてください。

株式会社マングローブ
今野 誠一

毎日ブログ更新中
http://www.bc-mgnet.com/

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今野 誠一

株式会社マングローブ 代表取締役社長

組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。

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