自己満足100%への拘りこそが成長の源泉

2010.10.04

開発秘話

自己満足100%への拘りこそが成長の源泉

根井 和美

コンピュータ・ソフトウェアの販売/サポートを行うアシストで、入社2年目から主力製品の教育事業を立ち上げた藤井宏樹。駄目講師が、いかにして毎回顧客満足100%を得る花形講師に変貌したかについて聞いた。

さらには、JP1製品について、営業担当者の訪問ログや、サポートセンターがお客様対応で利用しているAshisuto Web Support Center (AWSC)の、お客様からの問い合わせログやアシストからの回答を、暇さえあれば熟読し、実際のお客様先で、JP1がどのように利用されているか、JP1を利用する上でどういった点で困っているかについての情報収集を徹底していった。JP1の製品知識はもちろん重要だが、現場でどう活用されているかの生の情報が、研修の現場でも大いに役に立った。こうして、当初は無理だと考えた実績や経験を自らのものとして消化していったのだ。


■期待値を探る

そして、2つ目の期待値管理。藤井は、同じ受講者に同一コースを教えるチャンスは二度と巡ってこないため、受講者に満足してもらうために研修を始める前にアンケートをとることにしたのである。研修当日、研修を始める前に、参加目的や、受講者の会社での立場、当日のプログラム内容の中で何に一番興味を持っているのか、最も知りたいのは何かなど、最初に細かく確認してから研修を始めることにした。

そして、あらかじめ受講者の受講目的を確認しておき、研修中に必ず、受講者一人ひとりの名前と役職、そしてその研修目的を記憶した上で、コミュニケーションをとるようにした。お昼休みや休憩時間などに受講者と積極的に会話をし、各人の理解度を確認しながら進めるようにしたのである。加えて、事前アンケートに記載された個別の質問などについても、休憩時間を利用して、一人ひとり丁寧に対応するようにしたという。

■教養を身につける・・・2日に1冊の読書

3つ目、対等に接してもらう。いくら頑張っても所詮は新米と10年以上の企業戦士という差は顔や立ち居振る舞い、言葉の節々に現れてしまう。見た目や立ち居振る舞いは気をつければある程度何とかなるかもしれないが、言葉にいたってはどうしようもない。そこで、藤井は地道ではあるが、これには教養を身につけるしかないと考えた。しかしながら教養は一朝一夕で身につくものではない。そこで藤井は時間がかかることを覚悟しつつ、習慣を変えてみることにした。

藤井の1日のスケジュールは、朝8時過ぎには出社し、研修の準備やメールのチェックを行うところからスタートする。研修を担当する日は、10時から17時過ぎまで講師を務め、研修が終わると自席に戻ってメールのチェックや、受講者にアフター・サポート・サービスとして提供している、3ヵ月間無償の質問対応、IT知識の習得、また研修の予定が入っていない時は、アシストのオリジナル研修テキストの作成等で、家に着くのは午前1時前になる。それから夕食をとり、風呂に入るともう2時近く。

次のページ■自己満足100%を目指す 、自分が満足できるかという意識

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