環境で儲けて何が悪い‐第6期富士通グループ環境行動計画

2010.04.30

経営・マネジメント

環境で儲けて何が悪い‐第6期富士通グループ環境行動計画

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

誤解を招く表現ですので、最初にお断りしておきますが、「環境で儲けて何が悪い」は弊社の主張であって、富士通ならびに富士通グループの主張ではありません。 ただ、この度策定された「第6期富士通グループ環境行動計画」を見ると、そうした方向に企業が向かい始めていることが伺えます。

第6期富士通グループ環境行動計画は、富士通グループの2010年度から2012年度の環境活動の目標です。今回の環境行動計画では、これまでの「製品・サービスの環境価値向上とグリーンICTの開発・提供強化」、「自らの環境負荷低減の強化」、「環境経営基盤の強化」、「環境社会貢献活動の推進」などに加えて、「先端グリーンICTの研究開発の強化」が新たに加わりました。

また、製品・サービスの環境価値向上とグリーンICTの開発・提供強化では、グリーンICTの提供によるお客様や社会のCO2排出量削減目標の項目が新設され、この項目の他の中項目でも、環境負荷を低減する製品の開発比率の2012年度末目標を前回目標の20%以上から30%以上へ引き上げ、全事業部門で開発したグリーン製品の2008年度製品と比較した2012年度末の環境効率ファクター(同社グループの環境負荷低減の測定指標。(2008年度製品・サービスの価値)÷(2008年度製品・サービスの環境負荷)/(2012年度製品・サービスの価値)÷(2012年度製品・サービスの環境負荷)を前回の2.0から2.5への引き上げなど、本業を通じた環境負荷の低減を強く打ち出したものとなっています。

同社グループの本業を通じた環境負荷低減の姿勢は、2007年4月に策定された第5期環境行動計画から鮮明になっています。その前の2004年度から2006年度にかけての第4期環境行動計画の項目は、詳細項目の中で環境製品・ソリューションの提供についても触れられていましたが、「環境経営の強化」、「グリーン調達」、「製品環境対策」、「製品リサイクル」、「環境貢献ソリューション」、「地球温暖化防止」、「グリーンファクトリーの推進」という順番に項目が並べられており、具体的な項目としては、環境マネジメントシステムの導入や社内でのリサイクル、省エネなど、自社内での環境負荷低減を目的としたものが中心でした。

それが、第5期環境行動計画では、大項目として「製品・サービスの環境価値向上」、「地球温暖化対策」、「ガバナンスの強化」、「リスクマネジメントの強化」、「環境社会貢献」の5項目に整理され、真っ先に「製品・サービスの環境価値向上」が掲げられるようになりました。

こうした同グループの姿勢を、「環境負荷低減のような社会正義を、金儲けの道具として使うなんて」と批判する方もいるかもしれません。日本では、武家社会の名残りか、未だに、商売を卑しいこと、利益を上げることを悪どいことと考える根強い風潮があります。

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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