「少年起業家」としての経験から学んだこと

2010.04.15

経営・マネジメント

「少年起業家」としての経験から学んだこと

石塚 しのぶ
ダイナ・サーチ、インク 代表

160万人超のツイッター・フォロワー数を誇る、ザッポスCEO、トニー・シェイ。インタビュー第二回目は、とにかくお金儲けがしたくて、小学生の頃からいろいろなビジネス・アイデアに着手していたという「シリアル・アントレプレナー(連続起業魔)」としての経験から学んだことについて訊いてみました。

テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』のツイッター特集で紹介され、話題騒然の注目企業、ザッポス。企業文化に戦略的フォーカスをおき、社員の幸せと顧客の幸せを追求する新しい経営のあり方について書いた『ザッポスの奇跡』の執筆がご縁で懇意にしている同社CEOのトニー・シェイをインタビューしてきました。アメリカ社会の中のアジア人として、独自の経営哲学を実践し、今、「最もホットなCEO」として注目されるトニー・シェイ。長年、日米ビジネスの研究をしてきたアジア人として、私自身も、彼の生い立ちや考え方については、大いに興味をそそられます。

石塚:
6月7日に発売されるあなたの本、『Delivering Happiness(幸せを届ける会社)』は、アマゾンによるザッポス買収完了のニュースが、全社員ミーティングで発表されるシーンから始まりますが、本を書こうと思ったタイミングと、アマゾンによるザッポス買収のタイミングとの間に何か関連性はありますか。

トニー・シェイ:
ないですね。アマゾンによる買収のニュースが公式発表されたのが2009年の7月。僕が本の執筆に着手したのが9月ですが、二者の間に関連性はありません。本の中には、確かに買収発表の話は出てきますが、それもごく短いものですしね。(注:個人的には、アマゾンへの売却の話がまとまったことが、トニーの中である種の「区切り」となったのかな、と思っていました。もしそうだとすると、ザッポスが大きく変わってしまうのではないか、という不安も感じていました。)

石塚:
トニーは、子供時代から、「シリアル・アントレプレナー(連続起業魔)」としていろいろなビジネスに挑戦していたそうですね。本の中にも、ミミズを飼う話や、ガレージ・セールの話、また、郵便配達の話など、子供時代に挑戦した様々な「ビジネス」や、大学卒業後に起業したリンク・エクスチェンジ、そしてザッポスに至るまで、いろいろなビジネスの話が出てきますが、こういったいくつもの「起業経験」の中で、最も思い出深いものは何でしょう。また、そこから学んだ教訓などあれば教えてください。

トニー・シェイ:
一番思い出深いのは、中学生の頃にやったオリジナル・ピン・バッジ・ビジネスです。写真とか、バッジに加工したいものをお客さんに郵便で送ってもらって、それをバッジにしてまた郵便で送り返すという、いわゆる「通販ビジネス」です。その経験から、お客さんと面と向かって会わなくても物が売れる、「通販」というビジネスが成り立つのだということを実感しました。考えてみれば、この時の成功が、「靴の通販ビジネス」であるザッポスに投資する上でのきっかけになったと言っても間違いじゃないかもしれません。

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石塚 しのぶ

ダイナ・サーチ、インク 代表

南カリフォルニア大学修士課程卒業。米国企業でNASAプロジェクトなどに関わり経験を積んだ後、82年にダイナ・サーチ、インクを設立。以来、ロサンゼルスを拠点に、日米間ビジネスのコンサルティング業に従事している。著書に「未来企業は共に夢を見る~コア・バリュー経営~」(2013年3月発売)、「ザッポスの奇跡 改訂版 - アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略」、「顧客の時代がやってきた!売れる仕組みに革命が起きる」などがある。

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