「幸せを届ける」という企業使命

2010.04.13

経営・マネジメント

「幸せを届ける」という企業使命

石塚 しのぶ
ダイナ・サーチ、インク 代表

テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』のツイッター特集で紹介され、話題騒然の注目企業、ザッポス。同社のCEOであり、企業トップとしては世界一のフォロワー数(160万人超)を誇る人、トニー・シェイをインタビューしてきました。今日はその第一回め。

今年6月7日に出版予定の本、『Delivering Happiness(ディリバリング・ハピネス)』について、ザッポスのCEO、トニー・シェイにインタビューしてきました。題名の『Delivering Happiness』とは、『幸せを届ける会社』とかそういった意味合いだと思いますが、副題には、『A Path to Profits, Passion, and Purpose(利益、情熱、そして意義への道のり)』とあります(私の勝手な翻訳ですが・・・)。本のことから始まり、企業文化について、リーダーシップについて、「幸せ」に関するトニー自身の哲学について、そして彼のプライベート・ライフについてなど話は弾み、1時間が瞬く間に過ぎてしまいました。このインタビューの模様について、何回かに分けて書いていきたいと思いますが、今日はその第一回めです。(注:時々、括弧内に出てくるのは私がインタビュー後に書いたコメントです。)

石塚:
まず、6月7日に出版される本、『Delivering Happiness』についてですが、この本を通して伝えたかったメイン・メッセージは・・・。

トニー・シェイ:
企業の目標として、社員や顧客のハピネスの追及か、あるいは、利益の追求か、そのうちのいずれかひとつを選ばなくてはいけない、というのがかつての考え方だったと思います。このふたつが、まったく相反するものとして考えられていたわけです。しかし、今の時代には、これらは必ずしも相互排他的なものではない、「社員や顧客のハピネスと、利益と、ふたつを両立できる時代が来たんだ」というのが、僕がこの本を通して主張したいことです。

本は大きく三つに分かれていて、まず第一のセクションは、僕の起業家としての歩みを自伝的に書いています。子供の時に道端でレモネードを売ったり、ガレージ・セールをやったりした経験から始まって、大学時代にやっていたピザ・ビジネス、卒業後に立ち上げたリンク・エクスチェンジ、そしてザッポス・・・。そういった一連の起業経験から僕が学んだことについて書いています。(ちなみに、トニーのお父さんは特許をいくつも持っている化学技術師、お母さんは臨床心理士だとか。ご両親は、トニーに起業家ではなく、医者とか学者になって欲しかったらしいです。)

そして、第二のセクションは、僕らがザッポスでやってきたことについての話です。ザッポスのカルチャーやコア・バリュー、顧客サービスに関する僕らの哲学はもちろんのこと、創業から今まで、社内で交わされてきたメールやその他の文書なども交えながら、いろいろな紆余曲折を経て僕らが学んできた教訓について書いています。

Ads by Google

次のページ「幸せ」の科学的なメカニズム

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

石塚 しのぶ

ダイナ・サーチ、インク 代表

南カリフォルニア大学修士課程卒業。米国企業でNASAプロジェクトなどに関わり経験を積んだ後、82年にダイナ・サーチ、インクを設立。以来、ロサンゼルスを拠点に、日米間ビジネスのコンサルティング業に従事している。著書に「未来企業は共に夢を見る~コア・バリュー経営~」(2013年3月発売)、「ザッポスの奇跡 改訂版 - アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略」、「顧客の時代がやってきた!売れる仕組みに革命が起きる」などがある。

フォロー フォローして石塚 しのぶの新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。