「正社員採用は行わない企業 47.5%」から考える再就職の在り方

2010.03.04

仕事術

「正社員採用は行わない企業 47.5%」から考える再就職の在り方

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

帝国データバンクのアンケート集計の結果として「約半数の企業が正社員採用を行わない」という実態を踏まえ、現在行っている40歳以上の再就職支援と創業支援の取り組みについて考えてみたいと思います。

正社員(正規雇用社員)とは、労働基準法で定められた「期間の定めのない雇用契約に基づき雇用されている労働者」ということになっています。

そして、帝国データバンク社の2万社に対するアンケートに対して、1万社強が回答し、47.5%の企業が2010年度は「正社員を採用しない」と考えていると発表されました。この発表に対して、企業と再就職活動中の方々に向けてメッセージを書いておきたいと思います。

◆ まずは企業と再就職に無縁と思われている方に向けて

これまで折に触れ、人事リスクマネジメントと解雇について書いてきましたが、47.5%の企業が「正社員を採用しない」と回答している事実に対して、この言葉の通りに受け取ってはいけないと考えます。

リストラ支援(解雇の支援ではありません。組織再建のリストラクチャリングです)を行っている中での体感値からすれば、このニュースは「正社員を採用しない」ではなく「正社員を採用するほどの余裕も、近い未来に対する明るい展望もない」という意味合いの方が正しく、現在の雇用を守ることで精いっぱいであるという事実(採用できない≒何人かには辞めて欲しい)を受け止める必要があります。

これまでのコラムをまとめてご覧頂いている方々であればお分かりになると思いますが、当社としては解雇を勧めているわけではありません。

旧来の発想(解雇ができれば利益が増える)に基づく解雇は労働紛争の火種にしかならず、訴訟が起これば会社側が負ける確率が今までで最も高くなっており、かつ解雇される従業員は再就職先が見つからないため、生活防衛のために働いていた会社を訴えて金銭的解決を図る以外に手段がないという状況を会社側は正しく理解し、対処していかなければならないということをお伝えしています。

労働紛争は基本的に金銭的な解決以外は望めず、最近の判例では、解決金(和解金)も徐々に高くなってきているように見受けられます。それは、経営環境を改善するために行おうとした「解雇」が、容易にコスト増に置き換わってしまうということを表しています。

よって、コンプライアンスを踏まえた労働管理が重要となり、安易な解雇はコスト削減にはならないため、解雇及び労働問題に理解のある社内担当者がいない場合には、解雇に踏み切らない方が良いという結論に達します。

◆ 次に、再就職を考える方へ

現在、当社では再就職支援として40歳以上の方々に限定した「創業支援」を行っています。
現在は10数名程度の再就職活動中の方々がおり、それぞれ現在の居住地での起業の準備を行って頂いています。

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荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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