FSC認証から環境認証が抱える問題を考える

2010.02.11

経営・マネジメント

FSC認証から環境認証が抱える問題を考える

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

あなたはFSC認証をご存知ですか?FSCは森林認証制度と呼ばれる環境認証の一つです。今回は、FSC認証を例に、環境認証をめぐる問題について考えます。

サプライヤに余計な認証取得を求める事は、購入品の価値にまったく影響を与えないコストアップ要因であると共に、誤った基準で足切りを行い、競争環境を限定してしまったり、取引すべきサプライヤとの接点を断ってしまうという二重の意味で、企業の調達・購買にとってはデメリットが大きいと考えられます。

うーん何だか、今回は認証に対してかなり辛口のコメントになってしまいました。FSC認証は、こうした課題に正面から挑戦している優れた認証だと捉えているのですが。。。

このように考える背景には、日本では、企業も個人もすぐに規制、認証、ランキングなどの権威に頼り、自分で物事を評価しない事への危機感があります。

個人的には、日本は個がますます弱くなる方向に向かっていると思います。趣味でサッカーをやっていて思うのですが、個を強くする事を考えずに、すぐ組織戦術うんぬんに逃げる組織・チームは勝てません。なんだかんだいって、1対1の局面で状況を打開できないと勝てないというのが、仕事でもサッカーでも言えると思います。

認証そのものの考え方は必要だし、有効な使われ方もあるとは思うのですが、現時点では、機能しているものが少ないと言えます。

一つには、認証には公的機関として行政から支援を受けているものが多く、機能していない認証を淘汰するメカニズムがあまり働かない事があるのではないでしょうか。批判されたり、競争に晒されない組織は、どんなに崇高な理念に基づいて作られても、どうしても独善的になったり、自己満足で終わってしまうものです。

※以上は、掲載企業からの情報や一般に公開されている情報を基に、参考情報として、弊社の視点で編集したものです。掲載企業との取引や契約については、あなたの判断に基づき行って下さい。掲載企業との取引や契約についてのトラブルについては、弊社では一切責任を負いませんので、あらかじめご了承下さい。

※本稿は、弊社が発刊している「環境調達.com」の記事を編集・加工したものです。「環境調達.com」は、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例などを紹介しています。貴社の事業、製品、サービス、オペレーション開発の参考にして頂ければ幸いです。最近の記事のバックナンバーの閲覧やご購読は、www.samuraisourcing.com/service/green/green/greensourcingcom.html にて行えます。)

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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