心の栄養不足は生死に係わる

2007.09.10

組織・人材

心の栄養不足は生死に係わる

斉藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表取締役 代表理事

巷には健康食品、サプリメント、健康器具・・・体の健康のための食品や器具で溢れかえっている。過度なほどに、身体的な栄養に気を使う現代人が何故、心の栄養について真剣に取り組まないのだろうか?

心の栄養不足は生死に係わる・・・これは、選択理論心理学の創始者であるウィリアムグラッサー博士が明言し、選択理論心理学を知るものには常識ともいえる事柄なのです。

心の栄養不足とは何を指しているのかというと、心理的欲求充足のことです。

心理的欲求充足とは、
?身近な人達から必要とされていることを実感することで満たされる欲求
?身近な人達から認められていることを実感することで満たされる欲求
などを指しています。

こんなレポートを目にしたことがあります。第二次世界大戦中、戦災によって沢山の孤児が生まれました。ある孤児院ではゼロ歳児の戦災孤児たちが収容されていました。体育館のような大きな部屋に何百ものベビーベッドが置かれ、沢山の赤ちゃんが寝かされています。戦時中のことですから十分な対応ができるだけの保育士も居ませんでした。
ゼロ歳児の赤ちゃんが身体的欲求と心理的欲求を満たすために、できる事と言えば泣く事ぐらいです。無論、最低限の食事は与えられていました。ですから、身体的な欲求はある程度満たすことができました。しかし、十分に人手の無い施設で、スキンシップなどによる心理的欲求を十分に満たすことができないのです。赤ちゃんは泣きます。泣きます。泣きます。それでも誰も手を差し伸べてはくれません。
それでも泣くことしかできません。やがて、泣くのをやめます。そして、多くの赤ちゃんは呼吸をすることを止めてしまうのです。
そして、1歳になるまでに30%の赤ちゃんが亡くなってしまったというものでした。
これを心理的飢餓と呼び、肉体的飢餓と同じように非常に危険なものなのです。

しかし、私達、大人は心理的飢餓で死ぬことを避けるように脳が自動的に動き行動することができます。
もし、仮に脳の危機対応機能が自動的に働かなければ、私達は能動的な選択として自殺を選択する可能性が高くなります。

危機対応機能とは、例えば、身近な人(パートナーや会社の上司、同僚、学校の先生や友達など)から愛されていると感じることができなければ、他の場所で自分を愛してくれる人を探すことができます。
あるいは、他の心理欲求の充足によって一時的に代替することが可能です。例えば必要とされる(愛される)という欲求が満たせなければ、仕事で手柄を立てることで賞賛を浴び、認められることで心理的欲求のバランスを取ることも可能です。

更に、そのような事ができない場合は、脳は能動的に落ち込みという状況を誘発させます。これが一般的にうつ病と言われる状況です。この心理状況によって私達は無気力な状況に陥ります。この働きによって積極的に自殺を選択したり、衝動的な行動を抑制することができます。

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斉藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表取締役 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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