改正労働基準法の割増賃金を25%のままにする方法

2009.11.11

組織・人材

改正労働基準法の割増賃金を25%のままにする方法

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

2010年4月から施行される「改正労働基準法」ですが、なんといっても残業代50%のインパクトは大きなものです。しかし、この適用を回避することができるとしたら…。

厚生労働省のWEBページでは、来年の改正労働基準法に関する案内が掲載されています。

「労働基準法が改正されます(平成22年4月1日施行)」
http://www-bm.mhlw.go.jp/topics/2008/12/tp1216-1.html

この内容をよくよく見てみると、今だからこそできる様々な対策が考えられることに気づきます。もちろん分社化や減資などではなく、労働法令対応と手続きの問題ではあるのですが。

残業代(特に月60時間以上の割増賃金)を法令に従って支払えば、それは単純な利益圧迫でしかありませんから、時間外労働管理や有給休暇管理の手法を定めることが重要であることは間違いありません。

しかし、もっとこの案内を読み進めると、そもそもこの「急ごしらえ」の法令には様々な盲点があることが分かります。

そのことに気づいた時、経営が本当に危ないと感じているのであれば、割増賃金を25%のままでもう1年経営が継続できる手法を行使してみるのも良いのではないかと思うわけです。

但し、この時には、従業員の時間外勤務を極力減らし、この割増賃金25%維持をしようがしまいが、従業員の収入にはほとんど影響がない社内体制の準備が必要となります。

もしものための対策として、この取り組みを検討しておいて損はないでしょう。

尚、この取り組みの対象となる(ならない)企業は以下の通り。

中小事業主(その資本金の額又は出資の総額が3億円(小売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については5,000万円、卸売業を主たる事業とする事業主については1億円)以下である事業主及びその常時使用する労働者の数が300人(小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については100人)以下である事業主をいう。)の事業については、当分の間、1の(2)(=割増賃金50%の制度)は、適用しないものとしたこと。(第138条関係)
※厚生労働省のWEBより抜粋・追記

まずは、この法改正に関する案内を全て読み込み、そして改正労働基準法を適用する条件を考えていくことで、新たな発見があるはずです。尚、2010年4月に向けて「改正労働基準法」対策セミナーや、人事労務管理ツールの導入など様々なサービスが提案されることでしょう。しかし、そもそも本法令の意図及び構成、そして会社が行うべき対策の根本が理解できていなければ、対策支援を行う企業のソリューション内容に左右された制度を構築してしまう恐れがあります。

やらなくて良いものは、できるだけやらずに、現行の社内体制・社内制度を活かしたローコスト(リーズナブル)な対策を講じて頂きたいと考えています。特に、有給休暇の時間取得は、法令そのままを社内制度化すると、人事労務部門が業務過多になる恐れがありますので、一度社内で検討して頂いた方がよろしいかと思います。

上記リンク先にある厚生労働省のサイトのQ&Aというファイルにその答えが記載されています。

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荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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