「ひらめき」に関する一考察

2007.09.07

ライフ・ソーシャル

「ひらめき」に関する一考察

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

人はどんな時に「ひらめき」を感じるのだろうか。 コクヨが発表した“「ひらめき」に関する意識調査”から少し考えてみた。 いついかなる時でも「ひらめき」を得られるようになれば素晴らしいことだ。 また、その阻害要因を排除できるなら、それも有益であるだろう。

9月3日に発表された“柔軟な発想で新しい価値を思いつく「ひらめき」に関する意識調査”
の調査結果を少し整理する。
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20355632,00.htm

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「ひらめきを感じるとうれしい」という質問に対し、「とてもあてはまる(33.2%)」と「ややあてはまる(51.2%)」を合わせ8割以上がひらめきをうれしいと回答した。また、「今後ひらめきは重要だとおもう」については「とてもあてはまる(30.5%)」、「ややあてはまる(53.4%)」でひらめきを重視する人が多いことが分かった。
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「ひらめき」は脳学者・茂木健一郎氏が”閃きや気づきの瞬間に「あっ!」と感じる体験”として紹介している”アハ体験”とも解釈できる。
そして茂木氏は”アハ体験は、脳を活性化する”とも言い、さらには”アハ体験とは、わかった瞬間に頭がよくなる体験”とも述べている。
同氏はテレビなどのメディアへの出演も盛んなので、その論は世間にかなり広まっていると思われ、ゲームソフトの「茂木健一郎博士監修 脳に快感 アハ体験!」は大ヒットだった。

「ひらめきを感じるとうれしい」に対する肯定的な回答は、”アハ体験”の世間での流行とも言うべき現象がバックグラウンドにあるとも考えられる。

まぁ、それはそれでいいだろう。確かに何かに「ひらめき」を感じることは嬉しいものだ。
その度に頭がよくなるかどうかはともかくとしても。

しかし、「ひらめきを感じる瞬間」の結果は少々気になる。

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ひらめいたのは「1人のとき(44.2%)」が多く、ひらめきやすい場所の上位は「布団・ベッドの中(29.7%)」 「お風呂(21.8%)」、「車の中(21.8%)」、などくつろぎの空間が多く上げられている。ひらめきやすい時については「何もしていないとき」や「寝る前」などひらめきやすい場所と同様のくつろぎの空間が挙げられている。一方、「誰かと話しているとき」は18.7%にとどまっている。
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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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