「バレーボールで膝をひねり、膝蓋骨骨折した20代の女性に、このネジを使って手術をしました。1年後の経過は特に不具合もなく順調だったのですが、なんと術後5年も経ってから膝に痛みが出てきたのです。MRIで原因を調べてみると、本来なら完全に吸収されているはずの生体吸収性素材が異物として残り、関節に飛び出して炎症を起こしていました」

看板に偽りありだったわけだ。もっとも、この一例を取って生体吸収性素材が必ずダメだという話ではない。ただしリスクを抱えていることも否定できない。
■理想の素材を求めて
「金属ネジは二回手術しなければなりません。生体吸収性素材にはリスクがある。患者さんの負担を軽くするために、他に何か方法はないのか。こうした問題意識はいつも頭の中にありましたね」
日本初、自分の骨で作る骨ネジ誕生のプロセス第1回
INSIGHT NOW 編集部
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患者自らの骨を使って骨ネジを作り、そのネジを使って治療する。従来行なわれていた金属ネジを使った手術に比べれば、手術が一度で済み、ネジ代も不要。患者さんに画期的なメリットをもたらす骨ネジは、どうやって開発されたのか。島根大学医学部・内尾教授のグループによる開発プロセスを紹介する。
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シリーズ: FMO第29弾【島根大学】
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