回答者は、世界的な評価を得ているポップアーティスト村上隆さん。答えは、こうだ。
「日本人は、絵がうまいから」
なるほど!絵がうまいからこそ生まれる大量コンテンツ消費。
日本人は、手先が器用で、概して絵がうまい。絵がうまいから、いろいろなところで見せたくなる。また。それを見る人がたくさんいる。そうやって、また、絵がうまいヒトは、次の作品をつくって見せようとする。そして、また、それを見ようとする人達がどんどんと増殖していく。
そうだ。そうなのだ。
「絵がうまい」特性を起点にしたコンテンツ生産とそれを消費するスピードが半端ないのが日本なのである。「マンガ」という市場において日本市場ほど過酷な競争が繰り広げられる市場はない。そこで生き残った物が世界に通用するコンテンツになるのは当たり前なのだ。フェアで過酷な競争から作られるコンテンツは強力である。
『BRUTUS (ブルータス)』2008年12/15号には、YouTubeの利用者は、日本には、1980万人に居て、月間のページビューは約15億で、月間1人あたりの利用時間は平均1時間14分13秒。アメリカの月間1人あたりの利用時間は平均51分なので、日本は世界一のYouTube大国だと記載されている。この過去から営々と継がれている日本の大量コンテンツ消費環境が日本のサブカルチャーを鍛えて、磨いている。
日本随一のアニメ監督宮崎駿さんもスタジオジブリが出している「熱風」2009年1月号の中で、こんなことを言っている。「自分達のアニメーションが成り立ったのは日本の人口が一億を超えたからなんです。つまり日本の国内でペイラインに達することができる可能性を持つようになったからですから、国際化というのはボーナスみたいなもので・・・」と。ジブリとて、同じ。一億人を越える大量コンテンツ消費環境の勝者であるからこそ、世界標準になったのだ。
浮世×複雑=MANGA。
「日本人は絵がうまい」と「漫画」が合体したのは、江戸時代の「北斎漫画」である。江戸後期の天才絵師で「富嶽三十六景」を始めとするその作品を後世に遺している葛飾北斎。彼のスケッチ画集「北斎漫画」は、今日のマンガのようなものではなく、漫(そぞろ)画。大した理由もなく、自由気ままに描いた絵という意味で北斎自身が名付けたものだそうだ。平成の現在、浮世絵師・葛飾北斎が発した「漫画」は、「マンガ」となって、アジアや世界を席捲している。
「鋼の錬金術師」「NARUTO」など、世界で受け入れられ、大きな影響を与えている日本のマンガの特長は、いわゆる「マンガっぽいもの」である。
登場人物である女の子は、目が大きくキラキラ輝いて、脚はシュールなほど長く、ウェストはキュッと絞られている。男の子も同じ。まるでマンガの世界から抜け出してきたような主人公達のお話が受け入れられる。「浮世=非現実」こそが、「マンガ」なのである。















