「仕事の悩み」は何日間悩みますか?

2009.05.22

ライフ・ソーシャル

「仕事の悩み」は何日間悩みますか?

荒川 大

2009年は自分自身のキャリアについて考え直す1年となっているようです。カウンセリングを通して伺う様々な「仕事の悩み」の多くは、直に解決できないものだと頭では分かっていて、囚われているようです。

4月からキャリアに関する相談を受ける機会が増えているのですが、新型インフルエンザのおかげで、直接お会いすることも考え直さないといけない時期に来ているのかもしれません。

タイトルにしました『「仕事の悩み」は何日間悩みますか?』ですが、カウンセリングをしている時は「悩み始めて何日目ですか?」と聞いているものです。

実際のところ、悩む作業に没頭していると、なんとなく悩むようになった時期は分かっても、明確に悩み始めた日時や、解決に向かうべき方向性などは見えていないことが多くあります。また、悩んでいる時は「逃避」の思考が支配することもあって、新しい未知のフィールドに淡い期待を寄せることも多くなります。

お話しする時は、カウンセリングと言っても、今何を考えているのかを再認識して、また向かうべき方向性とそれによって得られるもの、守るもの、失うものを整理して頂くだけですので、自分自身でも紙に書き出すなどをしてできるものです。

■ 今の悩み

■ 悩み始めた時期(できれば明確な日時)

■ 今、自分が守らなければならないもの

■ 希望する方向性

■ 希望する方向性に必要な要素(環境、市況、自身の経歴、人間関係他)

自分自身のキャリアについて考えることはとても重要です。
しかし、ただ漠然と悩むのであれば、早急に一定の解決を図らなければ、悩むというある意味無駄な行為によって、自分自身のパフォーマンスが落ち、余計に自分が望まない自分へと変化していきます。

残念ながら日本のキャリアカウンセリングは未だに「転職」ありきですが、本当のキャリアカウンセリングは、現状を正しく把握し、今をよりよいものにしていくものだと思います。

http://www.enna.co.jp/Counseling/index.html

※メンタルヘルスの考え方が普及したおかげで、うつ病発症後の休職から復帰する割合は段々増えていますが、3年~5年スパンで考えた場合の定着率は高くはありません(会社を辞めてしまうケースが多いです)。日本では、うつ状態になってから働くことができなくなるまでの間にフォローアップする体制が整わず本人任せにすることが多いので、この期間にある方は特に発症しないように早めの診療を受けて下さい。

最後に、人間は生きていく上で、どうしても他人に迷惑をかけてしまいます。他人に迷惑をかけずに生きていくようなことを考えてしまうと活動も思考も停止してしまいます。逆に、人間には、許容範囲と性向がありますから、正しいコミュニケーションをもって打開していって下さい。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。