がんばらない経営がなぜこんなに強い?

2009.05.12

経営・マネジメント

がんばらない経営がなぜこんなに強い?

濱川 智

創業以来増収増益を続けるケーズデンキ。 「がんばらない経営」を掲げるこの会社にビジネスパーソンが学ぶことは多い。

ケーズデンキが好調です。

■がんばらない経営


この不況のあおりを受け、家電量販店は軒並み売上高大幅ダウン、営業利益急降下という状況なのですが、ケーズデンキはその苦境下においてなお増収増益を確保しています。

なぜ、ケーズデンキは好調なのでしょうか。なぜ強いのでしょうか。
そのヒントが、この会社の経営戦略にあります。

ケーズデンキといえば「がんばらない経営」が有名です。

「がんばらない経営」とは、もちろん、力を抜いていいかげんな経営・てきとうな仕事をすることではありません。
トップメッセージによると

>「頑張らない経営」とは、無理をしない経営ということです。
>背伸びをした経営を続ければ、いずれは歪みが生じてきます。

>目先のことで無理をしないということです。
>今できることを確実に実行して会社を継続して成長させることが、
>社長としての責務であると考えています。

つまりこういうことです。

立地がよいからといって背伸びして「ムリ」に出店すると、投資を回収するために「ムリ」に目先の売上を伸ばそうとしてしまう。

目先の売上に目を奪われて「ムリ」をして売上を高めようとすると、現場のスタッフはお客さまにもっとも適した商品ではなく「単価の高い商品」や「利益率のいい商品」を勧めようとする。

短期的には売上・利益率がアップするかもしれないけれど、中長期的に見ると、お客さまの信頼・満足度を損ねるため「業績を悪化」させる

以前、日経MJに大々的に取り上げられたこともあるのでご存じの方も多いかと思いますが、「ムリにがんばる」ことを強いると顧客満足を追求」しなければならない社員が「売上を追求」してしまうことを知っているのです。

■がんばらないことで視界を広げる


言葉にすると当たり前のことのように感じますが、この当たり前のことを当たり前のように実行できる企業は決して多くありません。

数多くの企業が「ムリながんばり」によって価格競争に陥ってしまったり、顧客満足度の低下を招くようなオペレーションによって信頼を失ったりしています(昨今では某冷蔵庫の不祥事などが典型です)。

しかし、この「がんばり」が目標を見失わせる現象はなにも企業だけのものではありません。がんばって成果を出そうとするあまり近視眼的な行動を取ってしまうビジネスパーソンもとても多いのです。

特に、半年や一年程度といった短期的な目標を達成することに集中しすぎてしまう人が人生の大局観を誤ってしまうケースは少なくありません。
まるで「顧客満足の追求」をやめて「売上の追求」に走ってしまい失敗する企業のように。

次のページ「短期的にはロス」でも最終的には大きな成果につながる

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