褒める派ですか?叱る派ですか?

2008.12.15

組織・人材

褒める派ですか?叱る派ですか?

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

先日、褒める派ですか?叱る派ですか?と言われて、「相手と場合に合せます」と答えてちょっと場がしらけました。ごめんなさい。でも、メンタルヘルスの知見から行けばそうとしか答えようがないのです・・・。

 褒める派か、叱る派か。部下を持ってみて、非常に悩むところかもしれません。先日も、実際に悩んでいる方がいらっしゃいました。

 でもね、正しい答えは「相手と場合に合せる」以外にないと思うのです。

 以前にも書きましたが、メンタルヘルスレベルで人間を分けますと、上位20%の人は、どんな否定にも耐えうるメンタルタフネスの持ち主です。そういう人はガンガン否定して、叩いても叩いても、伸びるんですね。

 ふつうの人には、飴とムチです。中位60%の人は、元気がなかったら褒めてあげればいいし、ちょっと調子に乗っているな、というところで、ミスなどがあれば叱ればいいんです。

 斜に構えるタイプと、恨みに持つタイプの2タイプに分けられますが(言い分け方ではないですが・・・)、まあ普通に普通のことをしていくタイプの人だけど、批評家タイプであったり、やや恨み節が入るねっとりした人であれば、飴とムチをうまく使ってください。

 元気がなければメンタルヘルスレベルが低下していますから褒めてください。

 でも、たまに褒めるポイントを理解していない人もいます。

 普段からコミュニケーションをとって、相手に関心を持つ、愛情を持って見守る必要がありますね。

 まあ、普通に褒めて欲しそうなところを褒めてあげればいいんですが、センスの無い人は意外とどこを褒めればいいかわからないそうなので、テクニックをご紹介します。

 飲みの席でもいいですが、好きなスポーツ選手やら、歴史上の人物やら、ペットの種類やらを聞きます。そしてその理由を聞いておきます。

 例えば、イマドキだと水泳の北島康介が好きだ!という部下がいたとして、どんなところが?とか理由を聞いておきます。

 彼のあきらめない泳ぎが!とか、たくましさが!とか、いろいろと理由はあるでしょう。好きなことを語る時は、人は意外と雄弁になるものです。

 それを覚えておいて、褒める時には、「君の諦めない姿勢がプロジェクトを成功に導いた!」とか、「このプロジェクトを通じてたくましくなったよ!」と褒めてあげてください。

 そうすると、喜びます。

 好きな対象を好きな理由と言うのは、自分がありたいポイントであったりするんです。聞いたときは、「へー」ぐらいで済ませて、それは内緒にしておいて、こっそり覚えておくんです。

 姑息ですね・・・。いや、賢いと言って下さい。私はこういう小ネタは多分100個以上持ってます。数えたことはないですけどね・・・。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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