自動車専門誌などでは取り上げられていたものの、発売2ヶ月前から試乗会まで開催しているのに、iQはマス広告にはほとんど登場していなかった。つまり、従来の車と全く異なる広告戦略を取っているのではないかと考えられるのだ。
ネットプロモーションだけではない、トヨタとしては異例ともいえるゲリラマーケティングも先月展開し、大きな話題を喚起した。もちろん、その様子もYouTubeにアップされている。
<2008年10月20日~26日に、東京銀座ソニービルで行われた驚愕の空中ダンスパ フォーマンス。地上高30mの垂直のストリートを舞台に、人が歩く、踊る。>
http://jp.youtube.com/watch?v=sPrcNVtBwpo
こうした先鋭的な一連の展開は、「イノベーターの取り込み」という目的であることが推測できる。
iQが技術の粋を凝らした画期的なコンパクトカーであることは間違いない。しかし、その価格は140万円~160万円と決して安くはない。単純にコンパクトな車を求めるのであれば、軽自動車や、通常の排気量1リッタークラスの小型車を選択するだろう。
しかし、価格を超えても、この車に新しい何かの価値を感じて購入するイノベーター層も確かに存在したのだ。それが事前予約4,000台という実績につながっている。ネットプロモーションにゲリラマーケティングという展開が奏功したのだ。
しかし、革新的な技術や製品の普及には、「イノベーター」に続く、「アーリーアダプター」の取り込みが欠かせないと、E.M.ロジャースが「イノベーション普及学」に記している。
iQの次なる課題もまさにそこにあるのだろう。
トヨタiQはマス広告離れを加速するのか?
金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
金森 努/営業/マーケティング
発売前予約4,000台。それに貢献したのは従来型のマス広告ではない。ネットプロモーションが中心だという。
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