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今更ですがミスミの「持たざる経営」の課題を考えてみる

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
伊藤 達夫/経営戦略
4.5
2,642
2008年11月8日 22:56

持たざる経営」がもてはやされた時代がありましたよね。1990年代後半のことです。極論をすると、自前で持つのはコアコンピタンスの部分だけで、その他の部分はアウトソーシングしたほうが低コストになる、外部環境の変化に適応できる!ということでした。

 バックオフィス部門はアウトソーシング人事、経理、総務、情報システムなどの部門を全てアウトソーシングするんだ!という教えでした。

 更に、商社は購買エージェントとして、顧客購買業務の代行をしてあげることがコアバリューなんだ。購買をプロデュースするだけでいい。

 生産設備を持つところを使えばいいんだ、と。

 こういった考え方は、一時もてはやされました。ミスミの好業績、独自のビジネスモデルとあいまって、これからはアウトソーシングだ!と。

 確かにアウトソーシングは一つの経営オプションです。リソースを自前でやるのか、外に求めるのか?というのは戦略的な意思決定事項ですよね。

 でも、今、ミスミ持たざる経営をやっているかと言いますとやっていません。

 人事部門も、人材開発室という形であります。

 情報システムも自前で持っています。

 なにより、駿河精機というメーカーと合併してしまって、今では生産設備まで持っているんです。

 一体何があったのでしょうか?

 2000年前後に、ミスミは赤字を出しまして、その後、コンサルタントとして有名な三枝氏が経営者に就任し、現在は5期連続で増収増益を続けています。

 三枝氏が招かれると同時期に、当時の持たざる経営を推進してきた経営幹部は会社を去りましたよね。

 上場した時の社長さんが株を持っているオーナー企業ともいえますので、オーナーさんが舵を切る判断をしたんですね。

 でも、なぜ、持たざる経営から舵を切ったのか?

 そして、舵を切ったからこそ増収増益を続けているのだろうか?それともたまたまだろうか?

 というところは非常に興味深いことではありますね。

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シリーズ: ストラテジー


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