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「明日じゃ駄目なんだ」。 映画「パコと魔法の絵本」

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
金森 努/Life & Style
4.6
630
2008年9月19日 17:08

クセの強い役者と極彩色の世界感で、どこまで子供向けのストーリーをオトナ向けに演出できるのか。天才といわれる中島監督の手腕やいかに・・・。と少し醒めた興味で観はじめたが、途中で「これって、何年かに1本の傑作じゃないか?」と思った。その傑作たる理由は・・・。

ものごとは中途半端がよくない。
例えば、「愛している」って言う時。妙に照れながらだと、言われた方は本気かどうか、よくわからなかったりする。うれしさも半減だ。これで古今東西、いったいどれほどの恋人たちが、真実の愛に気付かずに悲しい結末を迎えたことか。・・・ちょっと例えが極端すぎだろうか。

この映画は恐ろしいほど極端だ。全く中途半端なところがない。
中島監督は「ど派手でベタな演出が持ち味」と評する人も多いけれど、過去の作品の中でもこの映画はとりわけ極端だろう。演技力のある個性派俳優たちが、これでもかとベタベタな演出にのって全力で演技する。大道具、小道具、衣装も目がチカチカするほどの極彩色で目を直撃し、脳裏に焼き付く。
この映画のキャッチコピーは「子どもが大人に、読んであげたい物語」であった。
「絵本を読んでいる時、子供たちの心の中はこんなにも華やかな世界が広がっているんだ。かつて子供だった大人も思い出して」という中島監督のメッセージなのだろうか。

極端にさは「誇張」以上に、「夾雑物を排除する」という効果がある。
見せたいところをアピールするためには、余分な部分をどんどん削っていかねばならない。削って削って、最後に残った部分を思い切りふくらませる。そうすることによって、より良く人に伝わり、印象に残る。
プロミネンス(prominence)という概念が日本語にはあまりないように思う。「際立たせ」とでも言えばいいのだろうか。ビジネスにおいても、言いたいことを際立たせ、相手の印象に残すということは極めて重要だ。この「中途半端を排した極端さ」には学ぶべきものがあるだろう。

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この記事へのコメント

2008年9月25日
ロコモコさん、コメントありがとうございます。 ずっとログイ...

2008年9月19日
中島監督の作品は私も大好きです。 パコも絶対見に行こうと思...

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