最終広告兵器Googleストリートビュー

2008.09.20

営業・マーケティング

最終広告兵器Googleストリートビュー

竹林 篤実
コミュニケーション研究所 代表

Googleの新しいサービス・ストリートビュー。とりあえずはプライバシー問題が取りざたされているようだが、このサービスは、もしかしてとんでもない広告メディアになるのではないだろうか。

街をリアルに見ることができる

ちょっと前に始まったGoogleマップのストリートビュー。歩いている人の顔がはっきり見えるとか、人に見られたくない場所から出てきたところをバッチリ撮られていたとプライバシー侵害が問題になったりしているが、はっきりいっておもろい。

まるで、あるスポットに自分が立っているとして、そこから目に入る光景を360度見ることができる。進んだり下がったり、曲がったりしていくこともできる。まるで街を歩いている気分になれる。これから行こうと思っている場所を事前にチェックすることもできる。とても便利である。

ただ、おもしろいだけ、なわけがない

このストリートビューがどうやって作られているか。こればかりはいくらスーパープログラマーがGoogleにいたとしても、それだけでは絶対に創りだせないサービスである。とりあえず写真がいる。特定の地点から見えるパノラマ写真をきめ細かく撮影してデータ化していかなければならない。ほとんど気の遠くなるような作業だ。

実際、カメラを積んだプリウス(というところがGoogleらしいと個人的には思う)が世界中を走り回って撮影しているらしい。まさしく世界中である。もちろんタダではできない。膨大なコストがかかっているはずだ。ということは、当然何らかのリターンをGoogleは狙っていると考えられる。

究極のタウン広告

Googleの収益モデルといえば広告である。ではストリートビューを使えば、どんな広告展開が可能になるのだろうか。ヒントはグーグルマップにある。というかグーグルマップでの広告モデルの進化形というか最終形がストリートビューではないのか(可能性としては、ストリートビューが動画になることもありうるとは思うのだけれど)。

つまり、あたかもあるスポットに立っているようにストリートビューを使って街を見ているとしよう。ちょうど目の前に何やらおもしろそうなお店がある。「ここは何の店だ?」と思ってマウスを動かすと、そこにボタンなり店名なりが浮かび上がる。それをクリックすると、そのお店の広告が表示される。これは画期的な仕掛けではないだろうか。

&モバイルでジャスト・イン・タイム広告が可能

このストリートビューはケータイでも見ることができる。これこそがGoogleの最終的な狙いだと思う。つまり、ある街角に立って「なんかおもしろいお店ない?」とか「この近くで美味しいところは?」をケータイからGoogle検索する。そこでストリートビューを見れば、目に入る範囲のお店の広告が表示される。

もちろんクーポンなんかもゲットできる。画面の小さなケータイでは今イチ使い勝手がよくないかもしれないけれど、これがiPhoneだったらどうなるだろう。そしてYouTubeもGoogleにはあるのだから,お店の広告を動画で流すことだってできる。

これは、タウン広告としては究極のメディアと呼べるのではないだろうか。

Ads by Google

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